「年間休日110日」の求人はやめとけ? 内訳の読み方と見送る線
年間休日110日は、全国の会社の平均(112.1日)に近い日数です。法律の上でも問題はありません。それでも「少ない」「きつい」と言われるのは、土日休みの会社なら祝日の多くが出勤日になるからです。この記事では、110日のよくある内訳、全国の会社との比べ方、120日の会社と比べた時給の差を計算で示し、応募する前に確かめることと「この条件なら見送る」線をまとめました。
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「年間休日」とは、会社が決めた1年の休みの合計
年間休日は、会社が1年のうちで「働かない日」と決めている日の合計です。土日や祝日、夏季休暇、年末年始の休みなどが入ります。
有給休暇は、本来は働く日に、本人が休みを取るものです。そのため年間休日とは別に数えます。ただし、会社が有給の日を前もって決める「計画的付与」を、夏休みなどにあてている会社もあります。これはあとの章でくわしく説明します。
責任者
110日のよくある内訳は3パターン
同じ110日でも、休み方は会社によって違います。よくある内訳を3つ挙げます。
| パターン | 内訳の例 | どんな1年になるか |
|---|---|---|
| A. 土日休み+夏・年末年始 | 土日104日+夏季3日+年末年始3日 | 祝日はほぼ出勤。ゴールデンウィークも暦どおりに働く |
| B. 土日祝休み+土曜出勤 | 土日祝(約119日)から月1回の土曜出勤(12日)を引き、年末年始などを足す | 毎月1回、土曜日に出勤する |
| C. シフト制 | 月に9日前後の休み+夏・年末年始 | 休みの曜日が月ごとに変わる |
土日だけで1年に約104日あります。110日の会社で土日が休みなら、残りは6日しかありません。祝日は1年に16日ほどあるので、祝日の多くは出勤になる計算です。
「110日」の数字だけでは、休み方はわからない
- 土日が休みか、祝日はどうか、夏や年末年始は何日あるか
- この3つを聞くと、自分の1年がイメージできます
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求人を紹介してもらう法律の上では、問題のない日数
労働基準法では、働く時間は1日8時間・1週40時間までが原則です。1日8時間の会社で週40時間を守るには、年間休日が105日以上必要になります(1年の働く時間の上限は約2,085時間。2,085時間÷8時間=約260日なので、365日−260日=105日)。
| 年間休日 | 1日8時間の場合の、1年の働く時間 | 週40時間の上限(約2,085時間)との比較 |
|---|---|---|
| 105日 | 260日×8時間=2,080時間 | ぎりぎり収まる |
| 110日 | 255日×8時間=2,040時間 | 収まる(約45時間の余裕) |
| 120日 | 245日×8時間=1,960時間 | 収まる(約125時間の余裕) |
110日は、法律の上では問題のない日数です。くわしい計算は「年間休日105日」の求人はやめとけ?でも説明しています。
出典:労働基準法第32条(労働時間)・第35条(休日)。1年の上限は40時間×365日÷7日で計算。
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全国の会社と比べると「平均より少し少ない」
厚生労働省の調査で、会社ごとの年間休日の分かれ方を見ると、次のとおりです。
出典:厚生労働省「令和6年就労条件総合調査」(令和5年1年間の状況)。年間休日総数階級別企業割合。1企業平均の年間休日は112.1日、労働者1人平均は116.4日。
1企業あたりの平均は112.1日、働く人1人あたりの平均は116.4日です。働く人の平均のほうが多いのは、休みの多い大きな会社で働く人が多いためです。
110日は、会社の平均とほぼ同じですが、働く人の平均より6日ほど少ない日数です。また、年間休日が120日以上の会社は全体の37.3%あり、110日は「よくある日数」ですが「多いほう」ではありません。
120日の会社と比べると、時給はどのくらい違うか
同じ月給でも、休みが少ないと働く時間が増えるので、1時間あたりの給料(時給)は下がります。月給25万円・1日8時間・賞与なしで計算してみます。
| 年間休日 | 1年の働く時間 | 年収 | 時給に直すと |
|---|---|---|---|
| 110日 | 2,040時間 | 300万円 | 約1,471円 |
| 120日 | 1,960時間 | 300万円 | 約1,531円 |
| 125日 | 1,920時間 | 300万円 | 約1,563円 |
110日と120日では、1年で80時間(10日分)働く時間が違い、時給に直すと60円ほどの差になります。110日の会社の月給が120日の会社と同じなら、実は少し割安ということです。
反対に、110日の会社のほうが月給が1万円以上高いなら、時給では同じくらいか、上回ることもあります。休みと給料は、セットで比べてください。
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求人を紹介してもらう「やめとけ」と言われる4つの理由
1. 祝日やゴールデンウィークに休めない
土日休みの110日なら、祝日の多くは出勤日です。友人や家族と休みが合わないことが増えます。
2. 夏や年末年始の休みが短い
土日以外に休める日が6日ほどしかないので、夏休み・年末年始はそれぞれ3日前後になりがちです。
3. 土曜出勤がある
土日祝休みをうたいながら、月1回の土曜出勤で110日にしている会社もあります。
4. 有給が休みの穴埋めになる
休みが少ないと、用事のたびに有給を使い、自由に使える有給が残りにくくなります。
110日でも働きやすい会社はあります
- 残業が少なく、定時で帰れる
- 有給が取りやすく、取った日数を教えてくれる
- 月給が、休みの多い会社より高めに決めてある
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適職診断をする(無料)「有給の計画的付与」が入っていないか
有給休暇のうち5日を超える分は、会社と働く人の代表が話し合って決めれば、会社が休む日を前もって決めることができます(計画的付与)。夏休みや年末年始を、この形で休みにしている会社があります。
| 書き方の例 | 実際の休み | 注意すること |
|---|---|---|
| 年間休日115日(夏季休暇を含む) | 夏季休暇5日が計画的付与の有給なら、年間休日は110日 | 自由に使える有給が5日減る |
| 年間休日110日・夏季休暇あり | 夏季休暇が年間休日の外なら、休みはもっと多い | 夏季休暇が有給かどうか |
求人票の年間休日に有給が入っているのか、入っていないのかは、面接で確かめないとわかりません。「夏季休暇は年間休日に入っていますか。有給を使う形ですか」と聞いてください。
出典:労働基準法第39条第6項(年次有給休暇の計画的付与)。
未経験歓迎希望に合う求人を、ご紹介します希望の職種と連絡先を入れるだけ。営業・事務・IT・施工管理などから、担当者がお探しします。 求人を紹介してもらう求人票の実例を読む
年間休日110日前後の求人でよくある書き方を3つ取り上げます(実在の会社の求人ではなく、よくある書き方の例です)。
| 求人票の書き方 | 読み方 | 面接で聞くこと |
|---|---|---|
| 年間休日110日/土日休み | 祝日の多くは出勤 | 祝日とゴールデンウィークの休み方 |
| 年間休日110日/土日祝休み(会社カレンダーによる) | 月1回ほど土曜出勤があることが多い | 土曜出勤の回数と、会社カレンダー |
| 年間休日110日以上/シフト制(月9日休み) | 休みの曜日は月ごとに変わる | 希望休の出し方と、連休の取り方 |
「会社カレンダーによる」と書いてあれば、前の年のカレンダーを見せてもらうのがいちばん確実です。
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求人を紹介してもらう求人票と面接で確かめること
内訳
土日・祝日・夏季・年末年始が、それぞれ何日かを聞きます。
有給の扱い
夏季休暇などが有給の計画的付与かどうか、有給の取得日数の平均を聞きます。
残業の時間
休みが少ないうえに残業が多いと、働く時間が大きく増えます。月の平均の残業時間を聞きます。
月給
休みの多い会社と比べて、月給が見合っているかを計算します。
面接で直接聞きにくいことは、弊社エージェントが代わりに確認します
- 年間休日に有給が入っているかどうか
- 社員の有給の取得日数の平均
- 土曜出勤や休日出勤の実際の回数
本人が聞くと評価に響かないか心配な項目です。弊社のエージェント経由で応募する場合は、担当者が企業に確かめたうえでお伝えします。
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適職診断をする(無料)入社したあとにやること
入社したら、休みの決まりが書いてある書面をそろえ、聞いていた話と同じかを確かめます。
| 確かめること | どこで見るか |
|---|---|
| 年間休日の日数と内訳 | 会社の年間カレンダー |
| 有給の日数と計画的付与 | 労働条件通知書・就業規則・労使協定 |
| 休日出勤と振替の扱い | 就業規則 |
有給が年10日以上ある人には、会社が1年に5日は必ず取らせる決まりがあります。取れていないときは、上司か人事に相談しましょう。
出典:労働基準法第39条(年次有給休暇)。年5日の取得は第39条第7項。
責任者
困ったときの相談先
休みや有給のことで困ったときは、公的な窓口に無料で相談できます。
| 窓口 | 相談できること |
|---|---|
| 総合労働相談コーナー(各都道府県の労働局・労働基準監督署の中) | 休み・有給・職場のトラブル全般 |
| 労働基準監督署 | 法律に反しているおそれがあるときの相談・申告 |
| 労働条件相談ほっとライン(厚生労働省の委託事業) | 平日の夜や土日にも電話で相談できる |
法律の判断が必要なことは、この記事では答えられません。上の窓口で、年間カレンダーと労働条件通知書を見せて相談してください。
無料・メールで届きます入社前チェックシート(18項目)求人票8項目・面接6項目・内定後4項目。応募の前に、1枚で確認できます。 メールで受け取るまとめ:110日は「内訳」と「月給」で判断する
年間休日110日の求人で見ること
- 土日・祝日・夏季・年末年始の内訳
- 有給の計画的付与が入っていないか
- 会社カレンダー(土曜出勤の回数)
- 月の平均の残業時間
- 120日の求人と比べた、月給と時給
110日は、全国の会社の平均に近い日数です。残業が少なく、有給が取りやすく、月給が見合っているなら、働きやすい会社もあります。反対に、有給が休みに入っている、残業も多いなら、見送りを考えてください。
もっと休みの多い会社を考えている人は、「年間休日120日」の求人はやめとけ?もあわせて読んでみてください。
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年間休日110日は少ないですか?
全国の会社の平均(1企業あたり112.1日)に近い日数です。ただし、働く人1人あたりの平均(116.4日)よりは少なく、120日以上の会社も37.3%あります(厚生労働省 令和6年就労条件総合調査)。
年間休日110日は違法ですか?
違法ではありません。1日8時間で働いても、1年の働く時間は2,040時間で、週40時間の上限(約2,085時間)に収まります。
110日だと土日は休めますか?
土日だけで1年に約104日あるので、土日休みにはできます。その場合、残りは6日ほどで、祝日の多くは出勤になります。
年間休日に有給休暇は入りますか?
ふつうは入りません。ただし、夏休みなどを有給の計画的付与で休みにしている会社もあるので、面接で確かめてください。
110日と120日では、どのくらい違いますか?
1日8時間なら、1年で80時間(10日分)働く時間が違います。月給25万円なら、時給に直して60円ほどの差です。
年間休日110日の会社は、どんな業界に多いですか?
会社によって違うので、業界だけでは決められません。同じ業界でも、求人を見比べて年間休日の多い会社を選べます。
会社カレンダーは見せてもらえますか?
面接や内定のあとに頼めば、見せてもらえることが多いです。「休みの予定を立てたいので」と前置きすると自然です。
有給はいつからもらえますか?
入社から6か月たち、出勤率が8割以上なら、ふつう10日もらえます。年10日以上ある人は、1年に5日は必ず取ることになっています。
面接で休みのことを聞いてもいいですか?
聞いてかまいません。「長く働きたいので、1年の休み方を確認させてください」と前置きすると自然に聞けます。
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