「年間休日120日」の求人はやめとけ? 多く見える求人の落とし穴と見送る線
年間休日120日は、土日と祝日がほぼすべて休みになる日数です。全国の会社の中でも休みの多いほうに入ります。それでも「120日なのに休めなかった」という声があるのは、有給休暇が休みに数えられていたり、休日出勤が多かったりするからです。この記事では、120日の中身の読み方、全国の会社との比べ方、多く見える求人の落とし穴を整理し、応募する前に確かめることと「この条件なら見送る」線をまとめました。
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年間休日120日は「土日祝が休み」に近い日数
1年のうち、土日は約104日、祝日は16日ほどあります。祝日の一部は土日と重なるので、土日と祝日を合わせると、1年でおよそ118〜120日になります。
つまり、120日は「カレンダーどおりに休める」日数です。夏休みやゴールデンウィークの連休が別にあるかは、会社によって違います。夏季休暇まで入れると、125日前後になる会社が多くなります。
責任者
全国の会社の上位4割に入る
厚生労働省の調査で、会社ごとの年間休日の分かれ方を見ると、次のとおりです。
出典:厚生労働省「令和6年就労条件総合調査」(令和5年1年間の状況)。年間休日総数階級別企業割合。1企業平均の年間休日は112.1日、労働者1人平均は116.4日。
120日以上の会社は、全体の37.3%でした。1企業あたりの平均(112.1日)より8日ほど多く、働く人1人あたりの平均(116.4日)も上回ります。休みの数だけで見れば、よい条件です。
週の休み方で見ても、毎週2日休める完全週休2日制の会社は56.7%にとどまります。120日あれば、ほぼ毎週2日休めると考えてよいでしょう。
出典:厚生労働省「令和6年就労条件総合調査」(令和5年1年間の状況)。主な週休制の形態別企業割合。
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求人を紹介してもらう110日・105日の会社との違いを数字で見る
年間休日の差は、1年の働く時間の差です。1日8時間で計算します。
| 年間休日 | 1年の出勤日 | 1年の働く時間 | 120日との差 |
|---|---|---|---|
| 105日 | 260日 | 2,080時間 | 120時間(15日分)多い |
| 110日 | 255日 | 2,040時間 | 80時間(10日分)多い |
| 120日 | 245日 | 1,960時間 | ― |
| 125日 | 240日 | 1,920時間 | 40時間(5日分)少ない |
月給25万円・賞与なしなら、時給に直して、120日は約1,531円、105日は約1,442円です。同じ月給なら、休みの多い会社のほうが時給は高くなります。
ほかの日数の求人の読み方は、年間休日110日、年間休日105日の記事でまとめています。
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「やめとけ」と言われるのは、数字と実際が違うとき
120日そのものは、よい条件です。それでも「やめとけ」と言われるのは、求人票の数字ほど休めないことがあるからです。よくあるのは次の4つです。
1. 有給休暇が年間休日に入っている
夏休みや年末年始を「有給の計画的付与」にして、年間休日に数えている会社があります。この場合、自由に使える有給が減ります。
2. 休日出勤が多い
休みの日に出勤を頼まれ、振替の休みが取れないまま、実際の休みが120日を下回ることがあります。
3. 残業が多い
休みが多くても、平日の残業が長いと、1年の働く時間は休みの少ない会社と変わらなくなります。
4. 持ち帰りの仕事がある
休みの日に、メールの返事や資料づくりをしないと回らない職場もあります。
120日の求人で見るのは「数字の中身」
- 有給が入っていないか
- 休日出勤と残業がどのくらいあるか
- この2つを確かめれば、多くの落とし穴は避けられます
有給の計画的付与が入っていないか
有給休暇のうち5日を超える分は、会社と働く人の代表が話し合って決めれば、会社が休む日を前もって決めることができます(計画的付与)。
| 書き方の例 | 実際の休み | 自由に使える有給 |
|---|---|---|
| 年間休日120日(夏季休暇5日を含む・有給の計画的付与) | 会社が決めた休みは115日 | 5日減る |
| 年間休日120日+夏季休暇5日(特別休暇) | 会社が決めた休みは125日 | 減らない |
上の2つは、どちらも「120日」と書けてしまいますが、中身は10日分違います。面接では「夏季休暇は年間休日に入っていますか。有給を使う形ですか」と聞いてください。
出典:労働基準法第39条第6項(年次有給休暇の計画的付与)。
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求人を紹介してもらう休みが多くても、残業が多ければ同じ
休みの多さと残業の多さを合わせて、1年に働く時間を比べてみます。1日8時間で計算します。
| 会社 | 年間休日 | 月の残業 | 1年の働く時間 |
|---|---|---|---|
| 会社A | 120日 | 月30時間 | 1,960+360=2,320時間 |
| 会社B | 110日 | 月5時間 | 2,040+60=2,100時間 |
| 会社C | 120日 | 月10時間 | 1,960+120=2,080時間 |
会社Aは休みが多いのに、1年に働く時間は会社Bより220時間多くなります。年間休日と残業は、必ずセットで見てください。固定残業代のある求人の読み方は「固定残業45時間」の求人はやめとけ?でまとめています。
未経験歓迎希望に合う求人を、ご紹介します希望の職種と連絡先を入れるだけ。営業・事務・IT・施工管理などから、担当者がお探しします。 求人を紹介してもらう求人票の実例を読む
年間休日120日前後の求人でよくある書き方を3つ取り上げます(実在の会社の求人ではなく、よくある書き方の例です)。
| 求人票の書き方 | 読み方 | 面接で聞くこと |
|---|---|---|
| 年間休日120日以上/完全週休2日制(土日祝) | 土日祝が休み。夏や年末年始の連休があるかは別 | 夏季休暇と年末年始の日数 |
| 年間休日120日(有給休暇含む) | 有給が入っている。会社が決めた休みは120日より少ない | 有給を何日含むか |
| 年間休日120日/月平均残業35時間(固定残業代45時間分含む) | 休みは多いが、残業が多めで固定残業代もある | 残業の多い時期と、45時間を超えた分の扱い |
2つ目のように「有給休暇含む」と書いてある求人は、正直に書いているぶん、まだ見分けやすい例です。書いていない求人こそ、面接で聞いてください。
求人票と面接で確かめること
内訳と有給の扱い
土日・祝日・夏季・年末年始の日数と、有給の計画的付与が入っていないかを聞きます。
休日出勤
休みの日に出勤することがあるか。あれば、振替で実際に休めているかを聞きます。
残業
月の平均の残業時間と、忙しい時期の残業を聞きます。
有給の取得日数
社員が有給を1年に何日くらい取れているかを聞きます。
面接で直接聞きにくいことは、弊社エージェントが代わりに確認します
- 年間休日に有給が入っているかどうか
- 休日出勤の回数と、振替休日が取れているか
- 社員の有給の取得日数の平均
本人が聞くと評価に響かないか心配な項目です。弊社のエージェント経由で応募する場合は、担当者が企業に確かめたうえでお伝えします。
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求人を紹介してもらう入社したあとにやること
入社したら、聞いていた休みと実際の休みが同じかを確かめます。
| 確かめること | どこで見るか |
|---|---|
| 年間休日の日数と内訳 | 会社の年間カレンダー |
| 有給の日数と計画的付与 | 労働条件通知書・就業規則・労使協定 |
| 休日出勤と振替 | 就業規則・勤怠の記録 |
有給が年10日以上ある人には、会社が1年に5日は必ず取らせる決まりがあります。全国の平均では、有給をもらった日数16.9日のうち11.0日(65.3%)が取られています。
出典:厚生労働省「令和6年就労条件総合調査」(令和5年1年間の状況)。労働者1人平均の年次有給休暇の付与日数・取得日数・取得率。年5日の取得は労働基準法第39条第7項。
責任者
困ったときの相談先
休みや有給、休日出勤のことで困ったときは、公的な窓口に無料で相談できます。
| 窓口 | 相談できること |
|---|---|
| 総合労働相談コーナー(各都道府県の労働局・労働基準監督署の中) | 休み・有給・職場のトラブル全般 |
| 労働基準監督署 | 法律に反しているおそれがあるときの相談・申告 |
| 労働条件相談ほっとライン(厚生労働省の委託事業) | 平日の夜や土日にも電話で相談できる |
法律の判断が必要なことは、この記事では答えられません。上の窓口で、年間カレンダーと勤怠の記録を見せて相談してください。
無料・メールで届きます入社前チェックシート(18項目)求人票8項目・面接6項目・内定後4項目。応募の前に、1枚で確認できます。 メールで受け取るまとめ:120日は「中身」を確かめれば、よい条件
年間休日120日の求人で見ること
- 土日・祝日・夏季・年末年始の内訳
- 有給の計画的付与が入っていないか
- 休日出勤の回数と振替
- 月の平均の残業時間
- 有給の取得日数の平均
年間休日120日は、全国の会社の上位4割に入る、よい条件です。有給が入っていない、休日出勤と残業が少ないの2つがそろえば、20代から長く働きやすい会社といえます。
入る前に会社を見分けるポイントは、ブラック企業の見分け方でもまとめています。
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年間休日120日は多いですか?
多いほうです。厚生労働省の令和6年就労条件総合調査では、年間休日が120日以上の会社は37.3%で、1企業あたりの平均は112.1日でした。
年間休日120日なら土日祝は休めますか?
土日と祝日を合わせると1年でおよそ118〜120日なので、ほぼ休める日数です。ただし、休みの曜日や祝日の扱いは会社ごとに確かめてください。
年間休日120日に有給は含まれますか?
ふつうは含まれません。ただし、夏季休暇などを有給の計画的付与にして、年間休日に数えている会社もあります。
120日と125日はどう違いますか?
5日の差です。125日の会社は、土日祝に加えて夏季休暇や年末年始の休みが別にあることが多くなります。
年間休日120日なのに休めないことはありますか?
あります。休日出勤が多く振替が取れない場合や、有給が年間休日に入っている場合は、実際の休みが少なくなります。
年間休日が多いと給料は低いですか?
会社によって違います。同じ月給なら、休みの多い会社のほうが時給に直したときに高くなります。
有給は1年に何日くらい取れるものですか?
全国の平均では、もらった16.9日のうち11.0日が取られています(取得率65.3%)。年10日以上ある人は、1年に5日は必ず取ることになっています。
面接で有給のことを聞いても大丈夫ですか?
大丈夫です。「長く働きたいので、休みの取り方を確認させてください」と前置きすると自然に聞けます。
年間休日120日の求人は未経験でも応募できますか?
応募できる求人はあります。事務職や、土日休みの会社に多い傾向があります。
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