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やめとけ図鑑2026-10-29 公開 | 約9分で読めます

「大量募集」の求人はやめとけ? 伸びている会社と辞める人が多い会社の見分け方と見送る線

監修 ・ 人材紹介事業 責任者 木下美紀 やめとけ図鑑 「大量募集」の求人はやめと け? 伸びている会社と辞め る人が多い会社の見分け方と samurai HR | 2026-10-29

「未経験から50名大量採用」「同期がたくさんいます」。採用される人数が多いと、受かりやすく、仲間もいて心強そうに見えます。ただ、大量に採る理由が「事業が伸びている」なのか、「辞める人が多くて、いつも足りない」なのかで、入ったあとの毎日は大きくちがいます。この記事では、大量募集の理由の見分け方、求人の表示の決まり、全国の入職率と離職率を確かめ、社員数と募集人数の比べ方を計算で示したうえで、求人票と面接で確かめることと「この条件なら見送る」線をまとめました。

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「大量募集」とは

「大量募集」は、法律で決まった言葉ではありません。一度にたくさんの人を採ることを伝えるための言い方です。何人からが「大量」かという基準もありません。

大量に採る理由は4つに分かれる 事業が伸びる 新しい店や拠点 仕事が増えた 時期の仕事 繁忙期だけ 人が要る まとめて育てる 同期を集めて 研修する 入れ替わり 辞める人の分を いつも補う
最初の3つなら理由がはっきりしています。4つ目は注意が必要です。

求人でよく見る言い方

言い方読み方
○○名大量募集人数は多い。社員数と比べて読む
新店オープンにつき大量募集理由がはっきりしている。開店後の配置を確かめる
同期がたくさんまとめて研修する会社に多い。去年の同期が何人残っているかを聞く
積極採用中・通年採用いつでも採る。理由が伸びか入れ替わりかを見る
木下美紀人材紹介事業
責任者

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木下美紀

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法律の決まり:表示と、若い人に示す情報

求人の情報は、正しく、誤解のないように示すことが決まっています。また、若い人の募集では、採った人数と辞めた人数などの情報を示すしくみがあります。

決まり内容
正しい表示(職業安定法第5条の4)うその表示や、誤解を生む表示をしてはいけない。古い情報のままにしない(2022年10月から)
働く条件を示す(職業安定法第5条の3)仕事の内容、給料、働く時間などを、応募する人に示す
若い人に示す情報(若者雇用促進法)新卒などの募集で求められたら、①採用と離職の状況、②研修など育て方、③残業や有給などから、それぞれ1つ以上を示す
①の項目の例直近3年度の新卒の採用者数と離職者数、平均の勤続年数など

人数を多く書くこと自体は問題ではありません。ただ、実際に採るつもりがない人数を書いて人を集めるのは、正しい表示とはいえません。

出典:職業安定法第5条の3・第5条の4、厚生労働省「青少年雇用情報の提供について」(青少年の雇用の促進等に関する法律)。

全国のデータ:1年で入る人・辞める人

大量募集の会社を見るときの物差しとして、全国の数字を押さえておきます。

入職率・離職率と、3年以内に辞めた割合 入職率(2024年) 14.8% 離職率(2024年) 14.2% 3年以内の離職(大学卒) 33.8% 3年以内の離職(高校卒) 37.9%
入職率・離職率は1年間の割合。3年以内の離職は2022年3月卒業者の割合です。
数字意味
離職率 14.2%1年で、働く人のおよそ7人に1人が辞めている
3年以内の離職 33.8%(大学卒)就職した人のおよそ3人に1人が、3年以内に辞めている

応募する会社の1年の離職率や、去年採った人が残っている割合が、この全国の数字よりずっと悪いなら、大量募集の理由が「入れ替わり」である可能性を考えましょう。

出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査」(2025年8月公表)、「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」(2025年10月公表)。

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計算で見る:社員数と募集人数を比べる

募集人数は、社員数と、1年で社員がどれだけ増えたかと比べると意味がわかります(計算のための例です)。

A社(伸びている)B社(入れ替わりが多い)
社員数200人200人
1年で採った人50人50人
1年で辞めた人20人48人
1年後の社員数230人(30人増)202人(ほぼ同じ)
離職率の目安約10%約24%

どちらも「50名大量採用」ですが、B社は採った分がほぼ辞めた分で消えています。社員数がここ数年ほとんど変わらないのに、毎年たくさん採っている会社は、この形に近いかもしれません。

計算で見えること

  • 募集人数だけでなく、社員数の数年の変化を見る
  • 「去年採った人のうち何人残っているか」が一番わかりやすい
  • 離職率=1年で辞めた人÷年の初めの社員数、で目安が出る

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なぜ「やめとけ」と言われるのか

大量募集の会社には、同期と励まし合える、まとめた研修がある、といったよいところもあります。一方で、次のような声が聞かれることがあります。

入ってから聞く声起きていること
同期が半年で半分になった辞める前提で多めに採っている
研修が短く、すぐ現場に出された人数が多く、教える人が足りない
希望とちがう部署に配られた人が足りない現場に順に割り当てられる
成績で比べられ続ける同期の中で数字を競わせ、残った人を残す
面接があっという間に終わった人を選ぶより、人数を集めることが目的になっている

とくに「面接が短く、すぐ内定が出た」ときは、仕事の中身や条件をこちらから聞く時間をとりましょう。

求人票の実例を読む

大量募集によくある書き方を、3つの型で読みます(実在の会社の求人ではなく、よくある書き方の例です)。

求人票の書き方読み方面接で聞くこと
新拠点の立ち上げにつき、2026年度に30名採用予定(社員数 約300名)理由と時期がはっきりしている立ち上げのあとの配置と、研修の担当者
未経験50名大量募集! 学歴・経験不問、即日内定あり人数と早さだけが強調されている去年採った人のうち、残っている人数
通年採用・常に募集中(社員数 約40名)小さな会社でいつも募集しているなぜいつも募集しているのか、この1年の入社と退職の人数

3つ目のように社員数が少ないのにいつも募集している会社は、伸びているのか、入れ替わりが多いのかを必ず確かめましょう。

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求人票と面接で確かめること

なぜ大量に採るのか

新しい事業や拠点のためか、辞めた人の分を補うためかを聞きます。

去年採った人の今

去年入った人のうち、いま何人残っているかを聞きます。新卒などの募集なら、直近3年度の採用者数と離職者数を示してもらえることがあります。

研修と教える人の数

同期が多いとき、研修の期間と、1人の先輩が何人を見るかを確かめます。

配属の決まり方

希望が聞かれるのか、人が足りない場所に順に配られるのかを聞きます。

こう答えられたら、見送りを考える 大量に採る理由を聞いても「人が足りないから」としか言わない 去年採った人が何人残っているかを、教えてもらえない 社員数はここ数年ほぼ同じなのに、毎年数十人を採っている 面接が10分ほどで終わり、その場で内定と言われた
当てはまるものが1つでもあれば、ほかの会社とも話を聞いてから決めましょう。

会社に直接聞きにくい数字は、担当のエージェントが確かめます

  • 去年採った人のうち、残っている人数
  • 大量に採る本当の理由
  • 研修のあとの配属の決まり方

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入社したあとにやること

同期が多い会社では、最初の3か月の過ごし方がその後を左右します。

同期が多い会社の最初の3か月 研修中 わからないことを その日に聞く 配属前 希望の部署を 上司に伝える 配属後 教えてくれる人を 1人決めてもらう 3か月目 できたことを 振り返る
人数が多い職場ほど、自分から聞く人が早く育ちます。
確かめることどこで見るか
仕事の内容と、働く場所が変わる範囲労働条件通知書
研修の期間と中身研修の案内、上司への確認
評価のしかた就業規則、評価の規程

困ったときの相談先

求人票とちがう仕事をさせられている、説明と条件がちがう、といったときは、公的な窓口に無料で相談できます。

窓口相談できること
総合労働相談コーナー(各都道府県の労働局・労働基準監督署の中)職場のトラブル全般
ハローワーク求人票の内容と実際がちがうとき
労働基準監督署給料や働く時間が、法律に反しているおそれがあるとき

相談には、求人票、労働条件通知書、言われたことのメモを持っていくと話が早く進みます。法律の判断が必要なことは、この記事では答えられません。

無料・メールで届きます入社前チェックシート(18項目)求人票8項目・面接6項目・内定後4項目。応募の前に、1枚で確認できます。 メールで受け取る

まとめ:「大量募集」は「なぜ」と「残った人数」で読む

「大量募集」の求人で見ること

  • 大量に採る理由が、具体的に説明されるか
  • 去年採った人のうち、残っている人数
  • 社員数の数年の変化
  • 研修の期間と、教える人の数
  • 面接で、こちらの質問に答える時間があるか

大量募集は、理由と育て方がはっきりしていれば、未経験の20代にとって入りやすい入口です。人数の多さに安心せず、なぜ採るのか、何人残っているのかを確かめてから応募しましょう。いつも出ている求人の読み方は「急募」の記事、育て方の見方は「未経験歓迎」の記事も参考になります。

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よくある質問

大量募集の会社はブラック企業ですか?

必ずではありません。事業が伸びている、新しい拠点を作るなど、理由がはっきりした大量募集もあります。採る理由と、去年採った人が残っている人数で判断しましょう。

大量募集なら受かりやすいですか?

採る人数が多いので、受かりやすいことはあります。ただ、受かりやすさより、入ったあと続けられるかを先に考えましょう。

何人からが「大量」ですか?

決まった基準はありません。社員数と比べて、募集人数がどのくらいの割合かで見ると意味がわかります。

全国では、1年でどのくらいの人が辞めていますか?

2024年の離職率は14.2%、入職率は14.8%でした(厚生労働省 令和6年雇用動向調査)。

会社の離職者数は教えてもらえますか?

新卒などの募集では、求めれば直近3年度の採用者数と離職者数などを示すしくみがあります(若者雇用促進法)。中途の募集でも、面接で聞いてみてください。

同期が多いのはよいことですか?

励まし合える、まとめて研修が受けられるなどのよい点があります。去年の同期が何人残っているかもあわせて聞きましょう。

面接がすぐ終わって内定が出ました。大丈夫ですか?

人数を集めることが目的になっている場合もあります。承諾する前に、仕事の内容・給料・働く時間を書面で確かめましょう。

いつも求人が出ている会社は避けたほうがいいですか?

伸びている会社の場合もあります。社員数の変化と、この1年の入社と退職の人数を聞いて判断しましょう。

求人票と仕事の内容がちがうときは、どこに相談できますか?

ハローワークや、総合労働相談コーナー(労働局・労働基準監督署の中)に無料で相談できます。

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木下美紀
監修:木下美紀(samurai HR 人材紹介事業 責任者) 年間100名の求職者の転職を支援しています。 執筆:samurai HR 編集部(株式会社SAMURAI不動産/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-319169)。20代・30代の未経験からの転職を支援しています。

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