「離職率」が高い会社はやめとけ? 数字の種類と読み方、見送る線
「離職率3%」「定着率95%」。会社の採用ページで見かける数字です。反対に、離職率が書かれていない求人も多く、口コミで「人がすぐ辞める会社」と書かれていて不安になることもあります。ただ、離職率は何年の間に、誰が辞めた割合なのかで、意味がまったく変わります。ここでは、離職率の種類と全国のデータを整理し、計算の例で数字の動き方を見たうえで、求人票と面接で確かめることと「この条件なら見送る」線を示します。
- 0円相談から入社まで無料です
- 1分3つの質問に答えるだけ
- 未経験OK20代・30代の転職を支援
相談のしかたを選べますすべて無料です
「離職率」とは
離職率は、ある期間に会社を辞めた人が、働いている人のうちどのくらいいるかを示す割合です。国の調査では、1年間に辞めた人の数を、その年の1月1日に働いていた人の数で割って出しています。
ただ、会社が出す離職率には決まった計算のしかたがありません。期間も、対象の人も、会社ごとにちがいます。
よく見る離職率の種類
| 種類 | 意味 |
|---|---|
| 1年間の離職率 | 1年で辞めた人 ÷ 年のはじめの社員数 |
| 新卒の3年以内の離職率 | 同じ年に入った新卒のうち、3年以内に辞めた人の割合 |
| 定着率 | 辞めずに残った人の割合(100% − 離職率で書くことが多い) |
| 平均勤続年数 | 社員が入社してから今までの年数の平均。入れ替わりの目安になる |
責任者
法律・制度での位置づけ:新卒の募集では情報を出す決まり
会社に、離職率を求人票に書く義務は一般にはありません。ただ、新卒の募集(卒業して3年以内の人を含む)では、若い人の職場選びのために、職場の情報を出す決まりがあります。
| 決まり | 内容 |
|---|---|
| 職場の情報の提供(若者雇用促進法第13条・第14条) | 新卒の募集をする会社は、決められた項目の中から情報を出す。応募した人から求められたら、それに応じる |
| 出す情報の例(募集・採用の状況) | 直近3年度の新卒の採用者数と離職者数、平均勤続年数など |
| 出す情報の例(働き方の状況) | 前の年度の月平均の残業時間、有給休暇の平均取得日数など |
| 求人の正しい表示(職業安定法第5条の4) | 求人の情報を、うそや誤解を招く書き方にせず、正確で新しい内容に保つ |
新卒の採用者数と離職者数がわかると、3年でどのくらい辞めているかを自分で計算できます。
出典:青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)第13条・第14条、厚生労働省「青少年雇用情報シートの書き方のポイント」、職業安定法第5条の4。
全国のデータ:1年で14.2%、新卒の大卒は3年で33.8%
国の調査では、2024年の1年間で、働く人のうち14.2%が会社を辞めました。入った人は14.8%で、入る人と辞める人がほぼ同じくらいいます。
新卒で入った人が3年以内に辞める割合は、学歴によってちがいます。2022年3月に卒業して就職した人では、大学卒で33.8%、高校卒で37.9%でした。
出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」、厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」(2025年10月公表)。
規模と業種で見る:小さい会社ほど高く出やすい
3年以内の離職率は、会社(事業所)の規模や業種によって大きくちがいます。大学卒で見ると、5人未満の事業所では57.5%、1,000人以上では27.0%でした。
| 事業所の規模(大学卒) | 3年以内の離職率 |
|---|---|
| 5人未満 | 57.5% |
| 5〜29人 | 52.0% |
| 30〜99人 | 41.9% |
| 100〜499人 | 33.9% |
| 500〜999人 | 31.5% |
| 1,000人以上 | 27.0% |
| 離職率の高い業種(大学卒) | 3年以内の離職率 |
|---|---|
| 宿泊業・飲食サービス業 | 55.4% |
| 生活関連サービス業・娯楽業 | 54.7% |
| 教育・学習支援業 | 44.2% |
| 医療・福祉 | 40.8% |
| 小売業 | 40.4% |
業種の平均が高いところでは、ある会社の離職率が高めでも、その業種の中では低いほうということがあります。比べるときは、同じ業種・同じくらいの規模の会社どうしで見ましょう。
出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」。
【無料診断】転職で失敗したくない方へ
- 求人を見ても、どの職種が自分に合うのか分からない
- 未経験でも応募できる仕事を知りたい
- いきなり相談するのは、まだ早い気がする
ひとつでも当てはまる方は、60秒の適職診断を試してみてください。登録は不要です。
無料・登録なし60秒でわかる 適職診断8つの質問に答えると、向いていそうな職種と、未経験歓迎の求人が表示されます。 診断をはじめる適職診断で分かること
- 8つの質問から、向いていそうな職種
- その職種の、未経験歓迎の求人
- その職種が、どんな仕事か
計算で見る:数字が大きく動くとき
離職率は、社員の数が少ないほど、1人辞めただけで大きく動きます。次の表は計算の例です。
| 会社の形 | 計算 | 離職率 |
|---|---|---|
| 社員200人、1年で20人が辞めた | 20 ÷ 200 | 10% |
| 社員20人、1年で3人が辞めた | 3 ÷ 20 | 15% |
| 新卒を3年で30人採り、12人が辞めた | 12 ÷ 30 | 40% |
| 新卒を3年で2人採り、1人が辞めた | 1 ÷ 2 | 50% |
計算で見えること
- 小さな会社の離職率は、1人の退職で大きく上下する
- 全社員の1年の離職率が低くても、新卒が3年で多く辞めていることがある
- 割合だけでなく、何人採って、何人残っているかを聞くとわかりやすい
表は計算の例です。
なぜ「やめとけ」と言われるのか
人がよく辞める会社には、入る前には見えにくい理由があることが多くあります。ただ、離職率が高い理由がすべて悪いものとは限りません。
| 離職率が高く出る理由 | 読み方 |
|---|---|
| 残業が多い、休みが取れない | 働き方の問題。残業と有給の実績を聞く |
| 教える人がいない | 未経験で入ると、つまずきやすい |
| 給料が上がらない | 経験を積んだ人がほかへ移る |
| 独立や転職が前提の仕事 | 美容師や営業など、経験を積んで次へ進む人が多い業界もある |
| 人をたくさん採って、合う人だけ残す | 入る人も辞める人も多い。入社1年目が大変になりやすい |
反対に、離職率が低すぎる数字にも注意が必要です。対象を一部の社員にしぼったり、会社都合の退職を入れていなかったりすると、数字は低く出ます。人の出入りについては、「大量募集」の記事もあわせてどうぞ。
\ 希望に合う求人をご紹介します /
求人を紹介してもらう求人票の実例を読む
離職率の書き方を、3つの型に分けて読みます(実在の会社の求人ではなく、よくある書き方の例です)。
| 求人票・採用ページの書き方 | 読み方 | 面接で聞くこと |
|---|---|---|
| 離職率3%!定着率バツグン | 期間も対象もわからない | 何年の、誰の数字か |
| 新卒採用者数 2023年度8名・2024年度10名・2025年度12名、うち離職者 1名・2名・1名 | 3年で30人採って4人が辞めた。約13%で、全国の大卒より低い | 中途で入った人の定着 |
| 平均勤続年数 2.5年、平均年齢 27歳 | 会社が新しいか、入れ替わりが多いかのどちらか | 会社ができて何年か、社員数の変化 |
2つ目のように、採用者数と離職者数が年度ごとに並んでいる書き方は、自分で計算できるので信頼しやすい形です。
未経験歓迎希望に合う求人を、ご紹介します希望の職種と連絡先を入れるだけ。営業・事務・IT・施工管理などから、担当者がお探しします。 求人を紹介してもらう求人票と面接で確かめること
何年の、誰の数字か
1年の離職率か、新卒の3年以内か。全社員か、正社員だけかを確かめます。
採った人数と、残っている人数
「この3年で、同じ職種で何人入って、いま何人残っていますか」と聞くと、割合より具体的にわかります。
辞めた人の理由
「辞めた方は、どんな理由が多かったですか」と聞きます。答えの中身と、答えるときの様子の両方が手がかりになります。
平均勤続年数と社員の年齢
会社ができた年と合わせて見ると、入れ替わりの多さが見えてきます。
聞きにくい人の出入りは、担当のエージェントが会社に確かめます
- 配属される部署の、この数年の入社と退職の人数
- 辞めた人の主な理由
- 入社1年目の教え方と、相談できる先輩の有無
入社したあとにやること
入社してすぐに辞める人が多い職場では、最初の3か月の過ごし方が分かれ目になります。
辞める前に、記録を残しておく
働き方が合わないと感じたら、残業時間、休めた日、言われたことをメモしておきます。社内で相談するときにも、次の転職を考えるときにも役に立ちます。
| 記録すること | どこで見るか |
|---|---|
| 出社・退社の時刻 | 勤怠の画面、自分のメモ |
| 休めた日と有給の残り | 勤怠の画面 |
| 約束と実際のちがい | 労働条件通知書、給与明細 |
\ 希望に合う求人をご紹介します /
求人を紹介してもらう困ったときの相談先
人が次々に辞めて仕事が回らない、辞めたいと伝えても辞めさせてもらえない、といったときは、公的な窓口に無料で相談できます。
| 窓口 | 相談できること |
|---|---|
| 総合労働相談コーナー(各都道府県の労働局・労働基準監督署の中) | 退職、いじめ・嫌がらせ、働く条件のトラブル全般 |
| 労働基準監督署 | 残業代が払われない、休みが与えられないなど |
| ハローワーク | 求人の内容と実際が大きくちがうとき |
| 新卒応援ハローワーク | 学生や卒業して数年の人の就職・転職の相談 |
相談には、労働条件通知書、給与明細、働いた時間の記録を持っていくと話が早く進みます。法律の判断が必要なことは、この記事では答えられません。
無料・メールで届きます入社前チェックシート(18項目)求人票8項目・面接6項目・内定後4項目。応募の前に、1枚で確認できます。 メールで受け取るまとめ:離職率は「種類」と「人数」で確かめる
離職率の数字で見ること
- 1年の離職率か、新卒の3年以内か(全国は14.2%、大卒の3年以内は33.8%)
- 全社員の数字か、一部の人の数字か
- 同じ業種・同じくらいの規模の会社と比べたか
- 何人採って、何人残っているか
- 辞めた人の理由
離職率は、期間と対象がはっきりしていて、人数でも答えてもらえる会社なら、働きやすさの手がかりになります。数字の高い低いだけで決めず、なぜその数字なのかを応募の前に確かめましょう。求人が長く出ている会社の読み方は「ずっと求人が出ている」の記事でも取り上げています。
相談無料・LINEでやり取り求人票の見方に迷ったら、聞いてみませんか気になる求人の条件を、こちらで調べたうえでご案内します。 LINEで無料相談するよくある質問
離職率はどうやって計算しますか?
国の調査では、1年間に辞めた人の数を、年のはじめに働いていた人の数で割って出します。会社の数字は計算のしかたがばらばらなので、期間と対象を確かめましょう。
全国の離職率はどのくらいですか?
2024年の1年間で14.2%でした(令和6年雇用動向調査)。新卒で入った人が3年以内に辞める割合は、大学卒で33.8%、高校卒で37.9%です。
離職率が何%なら「高い」ですか?
決まった線はありません。業種や会社の規模で平均が大きくちがうため、同じ業種・同じくらいの規模の会社と比べて見ましょう。
離職率は求人票に書かないといけませんか?
一般の求人では義務はありません。新卒の募集(卒業して3年以内の人を含む)では、新卒の採用者数と離職者数などの情報を出す決まりがあり、応募した人は求めることができます。
「定着率95%」は信じていいですか?
期間と対象によります。何年の、誰の数字かを聞き、何人採って何人残っているかで確かめましょう。
面接で離職率を聞いても大丈夫ですか?
聞き方しだいです。「長く働きたいので」と前置きして、同じ職種で何人入って何人残っているかを聞くと、具体的に答えてもらいやすくなります。
離職率が高い業界は避けたほうがいいですか?
一律に避ける必要はありません。経験を積んで次へ進む人が多い業界もあります。その会社が業界の中でどうか、辞める理由は何かで判断しましょう。
平均勤続年数が短い会社は危ないですか?
会社ができて間もない場合も短く出ます。会社ができた年と、社員数の変化とあわせて見ましょう。
自分が入ってすぐ辞めたら、次の転職で不利ですか?
理由を短く前向きに説明できれば、選考が進むことは多くあります。辞める前に、働いた時間などの記録を残しておくと、次の会社選びにも役立ちます。
人が長く働いている会社を探したいです。
samurai HRでは、希望を伺ったうえで、未経験から応募できる求人をご案内しています。相談は無料です。
次の一歩を決めませんか?