samuraiHR LINEで無料相談
しくじり転職・やめとけ図鑑samurai HRの読みものしくじり転職
しくじり転職2026-11-04 公開 | 約10分で読めます

【裁判例】上司の言葉がパワハラと認められたケース|「指導」と「暴言」の分かれ目と、次の転職で防ぐ方法

監修 ・ 人材紹介事業 責任者 木下美紀 しくじり転職 【裁判例】上司の言葉がパワ ハラと認められたケース samurai HR | 2026-11-04

ミスをするたびに、みんなの前で大きな声で責められる。「辞めてしまえ」と言われても、「仕事ができない自分が悪い」と思って耐えてしまう。裁判所は、指導であっても、暴言や誇りを傷つける言い方は違法になりうると判断してきました。厳しい指導との分かれ目、入る前に気づく方法、次の転職の準備をまとめました。

相談無料・入力は1分ほど未経験の転職、まずは相談から希望を伺って、未経験から応募できる求人をご案内します。 1分で無料相談を申し込む
  • 0円相談から入社まで無料です
  • 1分3つの質問に答えるだけ
  • 未経験OK20代・30代の転職を支援

よくある流れ:「指導だから」と言われ続けて

上司の言葉のしくじりは、次のような流れで起きることが多くあります(公的な判決や相談の例をもとにした、よくある流れです)。

よくある流れ 入社 未経験で 新しい職場へ ミス 慣れない仕事で 失敗が続く 叱責 人前で毎日 強い言葉を受ける 不調 眠れず、 出社がつらくなる
「指導だから仕方ない」と思いこむほど、相談が遅れます。

未経験で入ると、「仕事を覚えていない自分が悪い」と考えて、言葉の強さを疑わないことがよくあります。けれども裁判所は、「ミスがあったか」と「言い方が許されるか」を分けて見ています。

木下美紀人材紹介事業
責任者

迷ったら、直接相談できます

木下美紀

この記事の内容や、応募するか迷っている求人について、LINEで相談できます。

  • 相談無料
  • LINEでやり取り
  • 年間100名を支援

裁判所の判断1:店長の暴言に、会社の責任を認めた

店舗で働く社員が、店長の暴言に慰謝料を求めた事件で、裁判所は店長の言葉を違法としました。

争点裁判所の判断
どんな事件か勤務の時間が終わって帰ろうとした社員を店長が止め、激しい口調で、ののしる言葉や「辞めてください」「二度と来るな」といった発言をくり返した(東京地方裁判所 平成24年11月30日)
言葉は違法か暴言を交えた激しく不穏当な発言は、精神的な苦痛を与える違法なもの
会社の責任仕事の中での言葉なので、会社も賠償の責任を負う。慰謝料5万円

この社員の側にもめごとが多かったとされても、相手に問題があることは、暴言を許す理由にならないと読める判断です。

出典:東京地方裁判所 平成24年11月30日判決(厚生労働省「あかるい職場応援団」裁判例を見てみよう・「精神的な攻撃」型)。

裁判所の判断2:「務まると思っているのか」は誇りを傷つける

次は、営業のチームをまとめる立場の社員が、上の上司たちの言動を訴えた事件です(鳥取地方裁判所米子支部 平成21年10月21日)。

上司の言動裁判所の判断
ほかの社員がいる場で、仕事の倫理に反する不名誉なことをしたのではと問いただした別の部屋に呼ぶなどの配慮が要る。していないという報告を前もって受けており、問いただす必要も乏しかった。違法
「マネージャーが務まると思っているのか」「いつ降りてもらっても構わない」と叱った成績が悪く、叱る必要は否定できない。それでも、長く務めてきた人に失格だと言うような言葉は誇りを傷つける。違法
裁判所が見たこと 言い方 立場や力を 否定する言葉か 場所 ほかの社員の 前だったか 必要性 その言動が本当に 必要だったか
叱る理由があっても、言い方と場所によっては違法とされました。

会社にも使用者としての責任が認められました。

出典:鳥取地方裁判所米子支部 平成21年10月21日判決(厚生労働省「あかるい職場応援団」裁判例を見てみよう・「精神的な攻撃」型)。

【無料診断】転職で失敗したくない方へ

  • 求人を見ても、どの職種が自分に合うのか分からない
  • 未経験でも応募できる仕事を知りたい
  • いきなり相談するのは、まだ早い気がする

ひとつでも当てはまる方は、60秒の適職診断を試してみてください。登録は不要です。

無料・登録なし60秒でわかる 適職診断8つの質問に答えると、向いていそうな職種と、未経験歓迎の求人が表示されます。 診断をはじめる

適職診断で分かること

  • 8つの質問から、向いていそうな職種
  • その職種の、未経験歓迎の求人
  • その職種が、どんな仕事か

違法とされなかった例:厳しい指導との分かれ目

上司の叱責がすべて違法になるわけではありません。同じ事件で、1審と2審の結論が分かれた例があります。

営業所の責任者の不正な経理が分かり、上司が電話でくり返し叱り、会議で「辞めても楽にはならない」という趣旨の発言もしました。責任者は3日後に亡くなり、遺族が賠償を求めました。

1審(松山地方裁判所 平成20年7月1日)2審(高松高等裁判所 平成21年4月23日)
重く見た点直す目標が達成の難しい水準で、ほかの職員も落ちこむほどの叱責だった直すよう指示してから1年以上たっても直されず、必要な日報も作られていなかった
結論許される指導の範囲を超えた執拗な叱責として、約3000万円の賠償を命じたある程度厳しい指導は正当な仕事の範囲として、請求を退けた

解説では、2審も「ある程度の」厳しさに限っており、激しい罵倒や人格への攻撃まで許したわけではないと注意しています。

出典:松山地方裁判所 平成20年7月1日判決、高松高等裁判所 平成21年4月23日判決(厚生労働省「あかるい職場応援団」裁判例を見てみよう)。

\ 担当者からご連絡します /

無料相談してみる

\ すきま時間にやり取りできます /

LINEで相談する

国の決まり:パワハラの3つの要素と6つの類型

パワハラの防止は、労働施策総合推進法で会社の義務になっています。大企業は2020年6月から、中小企業も2022年4月からです。

パワハラの3つの要素 優越的な関係 上司など、 逆らいにくい相手 必要な範囲を超える 仕事に必要で 相当な範囲の外 環境が害される 働く力が発揮 できなくなる
3つすべてにあてはまるとパワハラです。必要で相当な指導は当たりません。

国の指針は、6つの類型(身体的な攻撃・精神的な攻撃・人間関係からの切り離し・過大な要求・過小な要求・個の侵害)を示しています。言葉の問題は主に「精神的な攻撃」です。

区分「精神的な攻撃」の例
当たると考えられる例人格を否定するような言動/仕事について、必要以上に長い時間の厳しい叱責をくり返す/ほかの社員の前で、大きな声で威圧するように叱ることをくり返す/能力を否定し罵倒するメールを、本人を含む複数の人に送る
当たらないと考えられる例遅刻など社会のルールを欠いた言動を、再三注意しても直らない人に一定程度強く注意する/仕事の上で重大な問題のある行動をした人に、一定程度強く注意する

出典:厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」、同「あかるい職場応援団」、パワハラ防止の指針(令和2年厚生労働省告示第5号)。

未経験歓迎希望に合う求人を、ご紹介します希望の職種と連絡先を入れるだけ。営業・事務・IT・施工管理などから、担当者がお探しします。 求人を紹介してもらう

入社前にどこで気づけたか:求人票・面接・内定後

上司の言葉は見えにくいものですが、応募から内定までに手がかりはあります。

場面見ておきたいこと気をつけたいサイン
求人票教える人や研修の形が書いてあるか「体育会系」「厳しく育てる」を強く押し出し、教え方の説明がない
面接新人のミスをどう指導するか、具体的に答えるか面接官がほかの社員を大声でしかったり、見下す話し方をしたりする
内定後職場見学や配属先の上司と話せるか見学を断られる、配属先を最後まで教えてもらえない

「アットホーム」という言葉の裏側は「アットホームな職場」の記事、口コミの読み方は「口コミ・評判」の記事で取り上げています。

困ったときの相談先:記録を残してから

令和7年度の相談件数
総合労働相談(全体)119万8,010件
民事のトラブルの相談のうち「いじめ・嫌がらせ」5万5,614件(14年続けて最も多い)

法律に基づくパワハラの相談は、この数とは別に数えられています。

出典:厚生労働省「令和7年度個別労働紛争解決制度の施行状況」(2026年7月7日公表)。

やっておくこと

  • 言われた日時・場所・言葉・そばにいた人をメモする
  • メールやチャットは消さずに保存する
  • 体の変化と、通院した日を書く
  • 会社の相談窓口に、日付の残る形で伝える
窓口相談できること
総合労働相談コーナー(労働局・労働基準監督署の中)パワハラやいじめなど、働くうえでのトラブル全般を無料で相談
ハラスメント悩み相談室(厚生労働省の委託事業)職場のハラスメントを、電話・メール・SNSで無料で相談
こころの耳(厚生労働省のポータルサイト)つらい気持ちや心の不調を、匿名・無料で相談

\ 担当者からご連絡します /

無料相談してみる

\ すきま時間にやり取りできます /

LINEで相談する

次の転職で内定を勝ち取るために

大切なのは、入る前に指導のしかたを確かめることと、前の職場を責めずに退職の理由を話す準備です。

入る前に確かめること

確かめること安心できる答え注意したい答え
新人の教え方教える担当が決まっていて、最初の3か月の流れを説明できる「見て覚える」「やりながら慣れる」だけ
ハラスメントの相談窓口窓口の場所と、だれが受けるかを答えられる「うちはそういうことはない」で終わる
若手が辞めた理由理由と、そのあと変えたことを話せる「根性がなかった」と本人のせいにする
面接でこの答えなら考え直す 「厳しく育てる」と言うが、教え方を聞いても答えがない 面接官が、部下を大声でしかった話を笑いながらする ハラスメントの相談窓口を聞いても、どこか答えられない 若手が1年以内に何人も辞めた理由を「根性」で片付ける
教え方と相談の仕組みを答えられる会社ほど、言葉の問題は起きにくくなります。

人の入れ替わりの読み方は「離職率」の記事へ。

職務経歴書の書き方(ビフォー・アフター)

書き方
ビフォー上司の叱責がひどく、職場になじめず1年で退職。
アフター食品の卸の会社で1年間、受注の事務を担当。1日に約60件の注文をシステムに入力し、入力前に品番と数量を読み合わせるチェック表を作って、月の入力ミスを減らしました。

面接での答え方(退職の理由)

答え方の例
受注の事務を1年間担当し、ミスを防ぐ手順を自分で作ることができました。一方で、仕事の教わり方が決まっていない職場で、早く一人前になるには限界を感じました。次は、教える仕組みのある環境で基本を固め、任される範囲を広げたいと考えています。

上司の言葉を具体的に話す必要はありません。身についたことと、次に求める教わり方をつなげます。

出す前・話す前のチェックリスト

  • 応募先の新人の教え方と、相談窓口を聞く準備をした
  • 職務経歴書に、つらかったことではなく工夫と数字を書いた
  • 退職の理由を、1分ほどで落ち着いて話せる
無料・メールで届きます入社前チェックシート(18項目)求人票8項目・面接6項目・内定後4項目。応募の前に、1枚で確認できます。 メールで受け取る

まとめ:ミスがあっても、暴言を受けてよい理由にはならない

裁判所は、叱る理由があっても、暴言や誇りを傷つける言い方は違法になりうると判断してきました。

この記事のポイント

  • 本人に問題があっても、暴言は許されないとされた
  • 人前で問いただす、失格だと言うような叱り方は違法とされた
  • 上司の言葉でも、会社が賠償の責任を負うことがある
  • つらいときは記録を残し、公的な窓口に相談する

教え方がはっきりした職場で働きたい人は、samurai HRに相談してください。希望を伺って、未経験から応募できる求人をご案内します。

相談無料・LINEでやり取り求人票の見方に迷ったら、聞いてみませんか気になる求人の条件を、こちらで調べたうえでご案内します。 LINEで無料相談する

\ 担当者からご連絡します /

無料相談してみる

\ すきま時間にやり取りできます /

LINEで相談する

よくある質問

上司の言葉がパワハラかどうかは、何で決まりますか?

国は、優越的な関係を背景にした言動で、仕事に必要で相当な範囲を超え、働く環境が害されるもの、という3つの要素で示しています。人格を否定する言葉や、人前での威圧的な叱責のくり返しは、当たると考えられる例です。

自分のミスで叱られた場合でも、パワハラになりますか?

叱る理由があっても、言い方によっては違法とされた判決があります。一方で、注意をくり返しても直らない人に一定程度強く注意することは、当たらない例とされています。

上司の言葉なのに、会社が責任を負うのですか?

仕事の中で行われた言動として、会社にも賠償の責任が認められた判決があります。

中小企業でも、パワハラの防止は義務ですか?

2022年4月から、中小企業にも防止の措置が義務になっています。相談の窓口を決めることなどが会社に求められています。

証拠がなくても相談できますか?

相談はできます。言われた日時や言葉、そばにいた人をメモしておくと伝わりやすくなります。

どこに相談すればいいですか?

総合労働相談コーナー(労働局・労働基準監督署の中)や、厚生労働省の委託事業のハラスメント悩み相談室で、無料で相談できます。心がつらいときは、こころの耳も使えます。

パワハラで辞めたことは、次の面接で話したほうがいいですか?

くわしく話す必要はありません。身についたことと、次に求める教わり方をつなげて短く伝えましょう。

教え方がしっかりした会社を探したいです。

samurai HRでは、希望を伺ったうえで、未経験から応募できる求人をご案内しています。相談は無料です。

木下美紀
監修:木下美紀(samurai HR 人材紹介事業 責任者) 年間100名の求職者の転職を支援しています。 執筆:samurai HR 編集部(株式会社SAMURAI不動産/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-319169)。20代・30代の未経験からの転職を支援しています。

次の一歩を決めませんか?

LINEで無料相談する