「休日出勤あり」の求人はやめとけ? 求人票の読み方と見送る線
「土日祝休み(休日出勤あり・月1回程度)」。休みの欄に小さく足されていることの多い一文です。月1回なら大丈夫と思っても、繁忙期に毎週になったり、代わりの休みが取れなかったりすると、思っていた暮らしとは変わります。この記事では、法律で決まった休日と会社の休みのちがい、休日に働いたときの割増の率、振替休日と代休のちがいを整理し、休日出勤の日の給料を計算で示したうえで、求人票と面接で確かめることと「この条件なら見送る」線をまとめました。
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「休日出勤あり」とは
休日出勤は、会社が休みと決めている日に、仕事のために出勤することです。求人票に「あり」と書くのは、休みの日に働いてもらう場合がある、という意味です。ただ、休みには種類があり、どの休みに働くかで扱いが変わります。
求人でよく見る書き方
| 書き方 | 読み方 |
|---|---|
| 休日出勤あり(月1回程度) | 回数の目安がある。繁忙期の回数も聞く |
| 休日出勤あり(振替休日取得可) | 別の日に休みを入れかえる。取れた割合を聞く |
| 繁忙期は土曜出勤あり | 時期が決まっている。何か月続くかを聞く |
| 休日出勤なし | 決まりとしてない。行事や研修の日も含むか確かめる |
責任者
法律の決まり:休日、割増、振替と代休
休日には、法律で守られた最低の線があります。会社は、毎週少なくとも1回、または4週間で4日以上の休日を与えなければなりません。これが法定休日です。
| 決まり | 内容 |
|---|---|
| 休日(労働基準法第35条) | 毎週少なくとも1回、または4週間を通じて4日以上 |
| 法定休日に働かせるとき | 労使の協定(36協定)を結んで届け出る。35%以上の割増を払う |
| 会社が決めた休日(所定休日)に働くとき | 週40時間を超えた分は、時間外として25%以上の割増 |
| 深夜(22時〜5時)にかかるとき | さらに25%以上の割増が足される |
| 上限(労働基準法第36条第6項) | 時間外と休日の労働の合計は、月100時間未満、2〜6か月の平均80時間以内 |
振替休日と代休のちがい
| 振替休日 | 代休 | |
|---|---|---|
| 決める時期 | 休日に働く前に、休む日を入れかえる | 休日に働いたあとで、別の日を休みにする |
| 休日に働いた扱い | もとの休日はふつうの勤務日になる | 休日に働いたことになる |
| 割増 | 同じ週の中なら、ふつうの賃金でよい | 休日の割増は残る |
出典:労働基準法第35条・第36条・第37条、厚生労働省「確かめよう労働条件」時間外・休日労働と割増賃金、厚生労働省「振替休日と代休の違いを教えてください。」(スタートアップ労働条件)。
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求人を紹介してもらう全国のデータ:休みの日数と、有給の取りやすさ
休日出勤があるかどうかは、もともとの休みの日数と、有給を取りやすいかと合わせて見ると、暮らしの姿がわかります。国の調査では、有給休暇の取得率は全体で65.3%でした。
| 年間休日(会社の割合) | 全国の数字 |
|---|---|
| 99日以下 | 12.4% |
| 100〜109日 | 28.4% |
| 110〜119日 | 22.0% |
| 120〜129日 | 35.8% |
| 130日以上 | 1.5% |
完全週休2日制の会社は56.7%でした。年間休日が120日でも、休日出勤が月1回あって代休が取れなければ、実際の休みは年108日ほどになります。
出典:厚生労働省「令和6年就労条件総合調査」(令和5年の状況)。
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計算で見る:休日に8時間働いた日の給料
休日に働いた日の給料は、どの休みに働いたかと振替か代休かで変わります(次の数字は、時給にすると1,500円の人が8時間働いた計算の例です)。
| 働いた日 | 割増 | その日の給料 |
|---|---|---|
| 法定休日 | 35% | 1,500円×1.35×8時間=16,200円 |
| 所定休日(週40時間を超えた分) | 25% | 1,500円×1.25×8時間=15,000円 |
| 前もって振替休日にした日(同じ週) | なし | ふつうの勤務日として12,000円 |
| 法定休日に働き、あとで代休 | 35%の分は残る | 代休の日の分を引いても、1,500円×0.35×8時間=4,200円は残る |
計算で見えること
- 休日出勤の日の給料は、ふつうの日より多くなるのが原則
- 代休をとっても、休日に働いた割増の分はなくならない
- 給与明細で「休日出勤手当」や「休日割増」が出ているかを見る
月の給料に残業代が先に入っている求人は、「固定残業30時間」の記事も参考になります。
なぜ「やめとけ」と言われるのか
休日出勤が年に数回で、割増も代わりの休みもきちんとある会社なら、大きな心配はいりません。ただ、次のような会社では、休みが少しずつ削られていきます。
| 入ってから聞く声 | 起きていること |
|---|---|
| 月1回のはずが、毎週になった | 繁忙期の回数を、求人票に書いていない |
| 振替休日が取れないまま流れた | 取る期限があり、忙しくて使えない |
| 休日出勤の手当が出ていない | 割増の計算や、手当の決まりがない |
| 研修や行事は「出勤ではない」と言われる | 会社の指示なのに、働いた時間に入れていない |
| 断ると評価が下がる空気 | 希望を聞かずに、休日出勤が当たり前になっている |
とくに4つ目は、数字に出てこない休日出勤です。会社の指示で参加する研修や行事は、働いた時間に当たることがあります。
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求人を紹介してもらう求人票の実例を読む
休日出勤の書き方を、3つの型に分けて読みます(実在の会社の求人ではなく、よくある書き方の例です)。
| 求人票の書き方 | 読み方 | 面接で聞くこと |
|---|---|---|
| 土日祝休み(休日出勤あり) | 回数も、振替や代休も書いていない | 年に何回くらいか、いちばん多い月は |
| 年間休日120日、休日出勤は年4回程度(振替休日を取得、取得率100%) | 回数と、休みの取り方が書いてある | 配属先の部署の回数 |
| シフト制(月8日休み)、繁忙期は休日出勤のお願いあり | 休みの日数が少なく、さらに出勤がある | 繁忙期の休みの日数と、割増の扱い |
3つ目のようにもともとの休みが少なく、さらに休日出勤がある求人は、1年の休みの合計で比べましょう。シフト制の休みは「4週6休」の記事も参考になります。
未経験歓迎希望に合う求人を、ご紹介します希望の職種と連絡先を入れるだけ。営業・事務・IT・施工管理などから、担当者がお探しします。 求人を紹介してもらう求人票と面接で確かめること
年に何回、いちばん多い月は何回か
平均の回数と、繁忙期の回数をセットで聞きます。
振替休日か代休か、取れているか
代わりの休みの取り方と、実際に取れた割合を聞きます。
割増と手当
法定休日と所定休日の割増、休日出勤手当があるかを確かめます。
断れる仕組みがあるか
前もって希望を聞くか、急な呼び出しがどのくらいあるかを聞きます。
聞きにくい休みの実態は、担当のエージェントが会社に確かめます
- 配属先の休日出勤の回数(平均と多い月)
- 振替休日・代休が取れた割合
- 休日出勤の日の手当と割増
入社したあとにやること
入ってからは、休日に働いた日と、代わりに休んだ日を自分で記録しておくと、休みが流れていないかを確かめやすくなります。
| 確かめること | どこで見るか |
|---|---|
| 法定休日がどの曜日か | 就業規則、労働条件通知書 |
| 休日に働く上限 | 36協定(職場で見られるようにする決まり) |
| 休日割増と手当 | 給与明細 |
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求人を紹介してもらう困ったときの相談先
休日の割増が払われない、法定休日がまったく取れない、代わりの休みが取れないまま続く、といったときは、公的な窓口に無料で相談できます。
| 窓口 | 相談できること |
|---|---|
| 総合労働相談コーナー(各都道府県の労働局・労働基準監督署の中) | 休みや働く時間のトラブル全般 |
| 労働基準監督署 | 休日の割増が払われない、休日が与えられないなど |
| 労働条件相談ほっとライン(厚生労働省の委託事業) | 夜や土日も電話で相談できる |
| ハローワーク | 求人票の内容と実際が大きくちがうとき |
相談には、求人票、労働条件通知書、休日に働いた日の記録、給与明細を持っていくと話が早く進みます。法律の判断が必要なことは、この記事では答えられません。
無料・メールで届きます入社前チェックシート(18項目)求人票8項目・面接6項目・内定後4項目。応募の前に、1枚で確認できます。 メールで受け取るまとめ:休日出勤は「回数・代わりの休み・割増」で見る
「休日出勤あり」の求人で見ること
- 年に何回か、いちばん多い月は何回か
- 振替休日か代休か、実際に取れているか
- 法定休日と所定休日の割増、休日出勤手当
- もともとの年間休日の日数
- 研修や行事も出勤として数えるか
休日出勤は、回数が少なく、代わりの休みと割増がきちんとある会社なら、受け入れやすい条件です。「あり」の2文字で決めず、1年で休める日の合計を出してから応募しましょう。休みの日数そのものは「年間休日120日」の記事もどうぞ。
相談無料・LINEでやり取り求人票の見方に迷ったら、聞いてみませんか気になる求人の条件を、こちらで調べたうえでご案内します。 LINEで無料相談するよくある質問
休日出勤は断れますか?
36協定と就業規則に休日労働の決まりがあれば、会社は命じることができます。ただ、体調や家庭の事情など、やむをえない理由があるときは会社に相談しましょう。
法定休日と所定休日は何がちがいますか?
法定休日は法律で決まった週1日(または4週4日)の休みです。所定休日は、それ以外に会社が決めた休みです。働いたときの割増の率がちがいます。
休日に働いたときの割増は何%ですか?
法定休日は35%以上です。所定休日は、週40時間を超えた分に25%以上がつきます。深夜にかかるとさらに25%以上が足されます。
振替休日と代休はどうちがいますか?
振替休日は、働く前に休みの日を入れかえるもので、休日に働いたことになりません。代休は、休日に働いたあとで別の日に休むもので、休日の割増は残ります。
代休をとったら、休日出勤の手当はなくなりますか?
法定休日に働いた割増の分(35%)はなくなりません。給与明細で確かめましょう。
休日出勤は月に何回までですか?
回数の上限は決まっていませんが、時間外と休日の労働の合計は、月100時間未満、2〜6か月の平均80時間以内などの上限があります。また、法定休日は必ず与えられます。
会社の研修や行事に休日に出るのは、休日出勤ですか?
会社の指示で参加するものは、働いた時間に当たることがあります。参加が自由かどうか、出勤として扱うかを確かめましょう。
全国の有給休暇の取得率はどのくらいですか?
国の調査では65.3%でした(令和6年就労条件総合調査、令和5年の状況)。業種によって60%前後から67%ほどまでちがいがあります。
休日出勤の手当が払われないときは、どこに相談できますか?
総合労働相談コーナー(労働局・労働基準監督署の中)に無料で相談できます。休日に働いた日の記録と給与明細を持っていきましょう。
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