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やめとけ図鑑2026-11-03 公開 | 約12分で読めます

「オファー面談」で何を聞く? 確かめる5つの条件と、答えで見送る線

監修 ・ 人材紹介事業 責任者 木下美紀 やめとけ図鑑 「オファー面談」で何を聞く ? 確かめる5つの条件と、 答えで見送る線 samurai HR | 2026-11-03

内定の連絡のあと、「オファー面談をしましょう」と言われることがあります。面接は終わっているのに、何を話すのか。何を聞いてよいのか。初めての転職では迷う場面です。オファー面談は、会社が条件を説明し、入社するかを決める前に疑問を解消するための場です。ここで聞きそびれると、入社してから「聞いていた話とちがう」と気づくことになります。法律で書面に示される項目と全国のデータを整理し、未経験の20代が確かめる5つの条件、聞く順番、面談の答えで「この条件なら見送る」線を示します。

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「オファー面談」とは

オファー面談は、内定を出した会社が、給料や働き方などの条件を説明し、内定者の質問に答える面談です。会社によって「条件面談」「処遇面談」「内定者面談」と呼ばれることもあります。

面接とのいちばんのちがいは、合否を決める場ではないことです。面接では聞きにくかった給料・残業・休みのことを、ここでは具体的に聞いてかまいません。

内定のあとの3つの場面 オファー面談 条件の説明と 質問の場 内定承諾 入社すると 返事をする 労働条件通知書 条件を書面で 受け取る
面談で聞いたことが、そのまま書面になっているかを最後に確かめます。

承諾の前か、あとかで意味が変わる

いつ行われるかどんな場か
内定の返事をする前条件を聞いて、入社するかを決めるための場。希望を伝える余地がある
内定を承諾したあと入社の準備や配属の説明が中心。条件を大きく変える場ではない
面談がない会社内定通知書や労働条件通知書で条件を確かめる。質問はメールや電話で

この記事では、返事をする前に行われるオファー面談を中心に書きます。

木下美紀人材紹介事業
責任者

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木下美紀

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法律の決まり:面談で聞く条件は、書面で示されるもの

オファー面談で話される給料や働く時間は、会社が法律で働く人に示すことになっている条件です。面談は、その中身を先に口頭で聞く場です。

決まり内容
労働条件の明示(労働基準法第15条第1項)会社は、契約を結ぶときに賃金・労働時間などの条件を示す。大事な項目は書面で渡す(本人が望めばメールなど印刷できる形でも可)
書面で示す項目(労働基準法施行規則第5条)契約の期間、働く場所と仕事の内容(将来の変更の範囲を含む)、始業・終業の時刻、決まった時間をこえる労働の有無、休憩・休日・休暇、賃金の決め方・計算・支払い、退職と解雇の決まり
事実とちがう条件を示さない(同第5条第2項)会社は、示す条件を事実とちがうものにしてはいけない
ちがっていたとき(第15条第2項)示された条件が事実とちがえば、働く人はすぐに契約を解除できる
募集のときの条件を変えるとき(職業安定法第5条の3第3項)求人で示した条件を変えて契約しようとするときは、変える内容を示す

つまり、面談で会社が話す条件は、あとで必ず書面になるものです。書面の読み方は「労働条件通知書」の記事で取り上げています。

出典:労働基準法第15条・第120条、労働基準法施行規則第5条、職業安定法第5条の3(e-Gov法令検索)、厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」。

全国のデータ:20代の給料の目安と、条件の相談の件数

示された給料が高いか低いかは、同じ年代の全国の数字と比べると見当がつきます。

所定内給与額の目安(月額・千円) 20〜24歳 232.5千円 25〜29歳 267.2千円 全体 330.4千円
一般労働者・男女計。残業代や賞与を含まない、毎月決まって払われる額。

面談で示される「月給」は固定残業代や手当を含んだ額であることが多いので、残業代を除いた基本給で比べることが大切です。

出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(一般労働者・男女計・所定内給与額)。

働く条件についての相談(令和7年度)件数
総合労働相談コーナーへの相談119万8,010件
労働局長の助言・指導を求めた内容で最も多い「労働条件の引き下げ」1,220件

入る前に条件を具体的に聞き、書面で残すことが、こうした相談を防ぐ第一歩です。

出典:厚生労働省「令和7年度個別労働紛争解決制度の施行状況」(2026年7月公表)。

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計算で見る:「年収400万円」の中身

面談では「年収○○万円」の形で提示されることがよくあります。同じ年収でも、中身によって手取りと残業の前提が変わります。次の表は計算の例です。

A社B社
提示された年収400万円400万円
月給27万円31万円(固定残業代40時間分 7.5万円を含む)
基本給27万円23.5万円
賞与年2回 計76万円(基本給の約2.8か月分)年2回 計28万円(基本給の約1.2か月分)
残業が月10時間の月27万円+残業代約2.1万円31万円(固定残業代の中におさまる)

B社は月給が高く見えますが、基本給が低く、賞与も少ない形です。賞与や退職金を基本給で計算する会社では、将来の差になります。

表は計算の例です。A社の残業代は基本給27万円÷160時間×1.25×10時間で計算。賞与は計算例で、実際の額は会社によります。

固定残業代は「固定残業45時間」の記事、基本給は「基本給が低い」の記事でくわしく取り上げています。

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なぜ「やめとけ」と言われるのか

「やめとけ」と言われるのは、条件があいまいなまま返事をしてしまう場合と、面談で求人と条件が変わる場合です。

入ってから聞く声面談で起きていたこと
求人の月給より低い額で入社していた「経験を考えて」と、求人の下限より低い提示を受け入れた
年収に残業代が含まれていた「年収400万円」の内訳を聞かなかった
試用期間中は時給だった試用期間の条件を聞いていなかった
配属先が面談で聞いた部署とちがった「変更の範囲」の説明を聞き流した
入社日を急がされ、前の会社ともめた「来月からでないと枠がない」と言われ、その場で返事をした

どれも、面談で1つ聞けば防げたことです。試用期間の読み方は「試用期間」の記事も参考にしてください。

オファー面談で確かめる5つの条件

未経験の20代が必ず確かめたい条件は次の5つです。どれも、あとで労働条件通知書に書かれる項目です。

条件聞き方の例
1. 基本給と手当の内訳「月給のうち、基本給はいくらになりますか」
2. 固定残業代と実際の残業「固定残業代は何時間分ですか。実際の残業は月にどのくらいですか」
3. 試用期間の長さと条件「試用期間は何か月で、その間の給料や保険は変わりますか」
4. 働く場所と仕事の「変更の範囲」「配属先はどこで、将来、転勤や別の仕事に移ることはありますか」
5. 入社日と、返事の期限「入社日はいつを想定されていますか。返事はいつまでにすればよいですか」

余裕があれば、年間休日と有給を使える時期、賞与の去年の実績、入社後に教える人もあわせて聞きます。

聞く順番と、その場で返事をしない

面談は会社の説明から始まります。ひととおり聞いてから、大きい条件から順に質問します。

オファー面談の進め方 1. 聞く 会社の説明を メモしながら聞く 2. お金 基本給・残業代・ 賞与を確かめる 3. 働き方 試用期間・配属・ 休みを確かめる 4. 持ち帰る 書面をもらい、 後日返事する
その場で「入社します」と言わず、書面を見てから返事をするのが基本です。

その場で返事をしない

「今日中に決めてほしい」と言われても、条件を書面でもらってから返事をしたいと伝えてかまいません。「○日までにお返事します」と期限を自分から示すと、角が立ちません。

希望は、理由と数字をそえて1回だけ

「いまの給料が月25万円なので、同じ水準でお願いできますか」のように伝えます。未経験の職種で提示が下がる場合は、昇給の時期と条件を聞いておきます。

面談に持っていくもの

  • 応募した求人の画面を保存したもの
  • 聞くことを書いたメモ(上の5つの条件)
  • いまの給料と、希望の下限の数字
  • 入社できる日の候補
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面談で示される条件の実例を読む

面談で示される条件を3つの型で読みます(実在の会社ではなく、よくある言い方の例です)。

面談での言い方読み方その場で聞くこと
「年収は380万円でお願いしたいと思っています。詳細は入社後の書類で」内訳も書面の時期もわからない基本給と固定残業代の内訳、書面を返事の前にもらえるか
「月給26万円、うち固定残業代は30時間分の5万円。超えた分は別途支給。試用期間3か月は同じ条件です」必要なことはそろっている実際の残業の月平均と、配属先
「求人は25万円からでしたが、未経験なので22万円からでお願いします」求人の下限より低い提示。理由の説明はあるいつ、どんな条件で求人の額に上がるか

3つ目のように、求人の条件を変えて提示するときは、会社が変える内容を示すことになっています。説明がないまま下がっているなら、理由を聞いてから判断します。

面談の答えで確かめること

基本給をその場で答えられるか

「だいたい」「あとで書類で」とはぐらかされるなら、内訳を知られたくない事情があるかもしれません。

固定残業代の3つがそろうか

金額・時間数・超えた分の支払いは、求人に書くことが求められている項目です。

書面をいつもらえるか

「内定の返事の前に、条件を書面でいただけますか」と聞きます。法律で書面にする項目なので、断られる理由はほとんどありません。

返事の期限に余裕があるか

その日のうちの返事を強く求められるなら、ほかと比べさせたくない事情があるかもしれません。

この答えなら、見送る 基本給を聞いても「書類で確かめて」と、その場で答えてもらえない 固定残業代の時間数か金額を聞いても、はっきりしない 条件の書面は「入社の日に渡す」と言われ、返事の前に見せてもらえない 求人より低い条件なのに、変えた理由の説明がない 「今日中に返事を」と、持ち帰ることを認めてもらえない
1つでも当てはまれば、条件を具体的に答えてくれる会社と比べてから決めましょう。

面談で聞きにくいことは、担当のエージェントが会社に確かめます

  • 基本給と固定残業代の内訳、賞与の実績
  • 試用期間中の給料と保険の扱い
  • 返事の期限と入社日をずらせるか

入社したあとにやること

面談で聞いた条件は、入社後に書面と実際の両方で確かめます。

入社してからの確かめ方 入社日 通知書と面談の メモを見比べる 最初の給料日 明細の基本給と 残業代を見る 試用期間の終わり 本採用の条件に 変わったか見る 半年後 残業・休みが 聞いたとおりか
面談のメモは、労働条件通知書といっしょに保存しておきましょう。

聞いた話とちがうとき

まず面談のメモと労働条件通知書を持って、人事や上司に確かめます。示された条件が事実とちがう場合、働く人はすぐに契約を解除できると法律で決まっています。

確かめること何と比べるか
基本給と固定残業代面談のメモ、労働条件通知書、給与明細
実際の残業時間面談で聞いた月平均と、自分の記録
配属先と試用期間の終わり面談で聞いた部署、労働条件通知書の期間
木下美紀人材紹介事業
責任者

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木下美紀

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困ったときの相談先

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窓口相談できること
総合労働相談コーナー(各都道府県の労働局・労働基準監督署の中)働く条件のトラブル全般。会社との話し合いの手助け(あっせん)も
労働基準監督署労働条件を書面で示さない、残業代が払われないなど
都道府県労働局(職業安定部)求人の内容と実際の条件が大きくちがうとき
ハローワークハローワークの求人で、示された条件と実際がちがうとき

相談には、求人の画面、面談のメモ、労働条件通知書、給与明細を持っていくと話が早く進みます。法律の判断が必要なことは、この記事では答えられません。

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まとめ:オファー面談は「聞いて、持ち帰る」

オファー面談で確かめること

  • 基本給と手当の内訳
  • 固定残業代の時間数・金額・超えた分の支払い
  • 試用期間の長さと、その間の条件
  • 働く場所と仕事の「変更の範囲」
  • 入社日と、返事の期限
  • 条件の書面を、返事の前にもらえるか

条件を具体的に答え、書面を先に渡し、持ち帰って考える時間をくれる会社は、入社のあとも約束を守る会社であることが多いものです。面談で聞いたことはメモに残し、労働条件通知書と見比べてから返事をしましょう。

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よくある質問

オファー面談とは何ですか?

内定を出した会社が、給料や働き方などの条件を説明し、内定者の質問に答える面談です。合否を決める場ではないので、具体的に聞いてかまいません。

オファー面談で落ちることはありますか?

ふつうは合否を決める場ではありません。ただし態度や言葉づかいは見られているので、聞きたいことはていねいに、理由をそえて聞きましょう。

給料の希望を伝えてもいいですか?

伝えてかまいません。「いまの給料が月25万円なので、同じ水準で」のように、理由と数字をそえて1回だけ伝えるのが基本です。

その場で返事を求められたら、どうすればいいですか?

条件を書面でもらってから返事をしたい、と伝えてかまいません。「○日までにお返事します」と期限を自分から示すと角が立ちません。

求人より低い給料を提示されました。

求人で示した条件を変えて契約するときは、会社は変える内容を示すことになっています。理由と、いつ求人の額に上がるのかを聞いてから判断しましょう。

「年収400万円」と言われました。何を聞けばいいですか?

基本給、固定残業代の時間数と金額、賞与が何か月分かを分けて聞きます。基本給が低い形だと、将来の賞与や手取りに差が出ます。

オファー面談がない会社は、よくない会社ですか?

そうとは限りません。内定の返事の前に労働条件通知書をもらい、わからないことをメールや電話で聞けば同じことができます。

面談で聞いた条件と、労働条件通知書がちがいました。

入社の前に、面談のメモを示して会社に確かめます。説明がないまま条件が下がっているなら、返事を見送る材料になります。

入社してから、面談で聞いた話とちがうと気づきました。

示された条件が事実とちがう場合、働く人はすぐに契約を解除できると法律で決まっています。会社に確かめ、解決しなければ総合労働相談コーナーに相談しましょう。

条件をはっきり示してくれる求人を探したいです。

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木下美紀
監修:木下美紀(samurai HR 人材紹介事業 責任者) 年間100名の求職者の転職を支援しています。 執筆:samurai HR 編集部(株式会社SAMURAI不動産/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-319169)。20代・30代の未経験からの転職を支援しています。

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