「オファー面談」で何を聞く? 確かめる5つの条件と、答えで見送る線
内定の連絡のあと、「オファー面談をしましょう」と言われることがあります。面接は終わっているのに、何を話すのか。何を聞いてよいのか。初めての転職では迷う場面です。オファー面談は、会社が条件を説明し、入社するかを決める前に疑問を解消するための場です。ここで聞きそびれると、入社してから「聞いていた話とちがう」と気づくことになります。法律で書面に示される項目と全国のデータを整理し、未経験の20代が確かめる5つの条件、聞く順番、面談の答えで「この条件なら見送る」線を示します。
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「オファー面談」とは
オファー面談は、内定を出した会社が、給料や働き方などの条件を説明し、内定者の質問に答える面談です。会社によって「条件面談」「処遇面談」「内定者面談」と呼ばれることもあります。
面接とのいちばんのちがいは、合否を決める場ではないことです。面接では聞きにくかった給料・残業・休みのことを、ここでは具体的に聞いてかまいません。
承諾の前か、あとかで意味が変わる
| いつ行われるか | どんな場か |
|---|---|
| 内定の返事をする前 | 条件を聞いて、入社するかを決めるための場。希望を伝える余地がある |
| 内定を承諾したあと | 入社の準備や配属の説明が中心。条件を大きく変える場ではない |
| 面談がない会社 | 内定通知書や労働条件通知書で条件を確かめる。質問はメールや電話で |
この記事では、返事をする前に行われるオファー面談を中心に書きます。
責任者
法律の決まり:面談で聞く条件は、書面で示されるもの
オファー面談で話される給料や働く時間は、会社が法律で働く人に示すことになっている条件です。面談は、その中身を先に口頭で聞く場です。
| 決まり | 内容 |
|---|---|
| 労働条件の明示(労働基準法第15条第1項) | 会社は、契約を結ぶときに賃金・労働時間などの条件を示す。大事な項目は書面で渡す(本人が望めばメールなど印刷できる形でも可) |
| 書面で示す項目(労働基準法施行規則第5条) | 契約の期間、働く場所と仕事の内容(将来の変更の範囲を含む)、始業・終業の時刻、決まった時間をこえる労働の有無、休憩・休日・休暇、賃金の決め方・計算・支払い、退職と解雇の決まり |
| 事実とちがう条件を示さない(同第5条第2項) | 会社は、示す条件を事実とちがうものにしてはいけない |
| ちがっていたとき(第15条第2項) | 示された条件が事実とちがえば、働く人はすぐに契約を解除できる |
| 募集のときの条件を変えるとき(職業安定法第5条の3第3項) | 求人で示した条件を変えて契約しようとするときは、変える内容を示す |
つまり、面談で会社が話す条件は、あとで必ず書面になるものです。書面の読み方は「労働条件通知書」の記事で取り上げています。
出典:労働基準法第15条・第120条、労働基準法施行規則第5条、職業安定法第5条の3(e-Gov法令検索)、厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」。
全国のデータ:20代の給料の目安と、条件の相談の件数
示された給料が高いか低いかは、同じ年代の全国の数字と比べると見当がつきます。
面談で示される「月給」は固定残業代や手当を含んだ額であることが多いので、残業代を除いた基本給で比べることが大切です。
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(一般労働者・男女計・所定内給与額)。
| 働く条件についての相談(令和7年度) | 件数 |
|---|---|
| 総合労働相談コーナーへの相談 | 119万8,010件 |
| 労働局長の助言・指導を求めた内容で最も多い「労働条件の引き下げ」 | 1,220件 |
入る前に条件を具体的に聞き、書面で残すことが、こうした相談を防ぐ第一歩です。
出典:厚生労働省「令和7年度個別労働紛争解決制度の施行状況」(2026年7月公表)。
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計算で見る:「年収400万円」の中身
面談では「年収○○万円」の形で提示されることがよくあります。同じ年収でも、中身によって手取りと残業の前提が変わります。次の表は計算の例です。
| A社 | B社 | |
|---|---|---|
| 提示された年収 | 400万円 | 400万円 |
| 月給 | 27万円 | 31万円(固定残業代40時間分 7.5万円を含む) |
| 基本給 | 27万円 | 23.5万円 |
| 賞与 | 年2回 計76万円(基本給の約2.8か月分) | 年2回 計28万円(基本給の約1.2か月分) |
| 残業が月10時間の月 | 27万円+残業代約2.1万円 | 31万円(固定残業代の中におさまる) |
B社は月給が高く見えますが、基本給が低く、賞与も少ない形です。賞与や退職金を基本給で計算する会社では、将来の差になります。
表は計算の例です。A社の残業代は基本給27万円÷160時間×1.25×10時間で計算。賞与は計算例で、実際の額は会社によります。
固定残業代は「固定残業45時間」の記事、基本給は「基本給が低い」の記事でくわしく取り上げています。
なぜ「やめとけ」と言われるのか
「やめとけ」と言われるのは、条件があいまいなまま返事をしてしまう場合と、面談で求人と条件が変わる場合です。
| 入ってから聞く声 | 面談で起きていたこと |
|---|---|
| 求人の月給より低い額で入社していた | 「経験を考えて」と、求人の下限より低い提示を受け入れた |
| 年収に残業代が含まれていた | 「年収400万円」の内訳を聞かなかった |
| 試用期間中は時給だった | 試用期間の条件を聞いていなかった |
| 配属先が面談で聞いた部署とちがった | 「変更の範囲」の説明を聞き流した |
| 入社日を急がされ、前の会社ともめた | 「来月からでないと枠がない」と言われ、その場で返事をした |
どれも、面談で1つ聞けば防げたことです。試用期間の読み方は「試用期間」の記事も参考にしてください。
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求人を紹介してもらうオファー面談で確かめる5つの条件
未経験の20代が必ず確かめたい条件は次の5つです。どれも、あとで労働条件通知書に書かれる項目です。
| 条件 | 聞き方の例 |
|---|---|
| 1. 基本給と手当の内訳 | 「月給のうち、基本給はいくらになりますか」 |
| 2. 固定残業代と実際の残業 | 「固定残業代は何時間分ですか。実際の残業は月にどのくらいですか」 |
| 3. 試用期間の長さと条件 | 「試用期間は何か月で、その間の給料や保険は変わりますか」 |
| 4. 働く場所と仕事の「変更の範囲」 | 「配属先はどこで、将来、転勤や別の仕事に移ることはありますか」 |
| 5. 入社日と、返事の期限 | 「入社日はいつを想定されていますか。返事はいつまでにすればよいですか」 |
余裕があれば、年間休日と有給を使える時期、賞与の去年の実績、入社後に教える人もあわせて聞きます。
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適職診断をする(無料)聞く順番と、その場で返事をしない
面談は会社の説明から始まります。ひととおり聞いてから、大きい条件から順に質問します。
その場で返事をしない
「今日中に決めてほしい」と言われても、条件を書面でもらってから返事をしたいと伝えてかまいません。「○日までにお返事します」と期限を自分から示すと、角が立ちません。
希望は、理由と数字をそえて1回だけ
「いまの給料が月25万円なので、同じ水準でお願いできますか」のように伝えます。未経験の職種で提示が下がる場合は、昇給の時期と条件を聞いておきます。
面談に持っていくもの
- 応募した求人の画面を保存したもの
- 聞くことを書いたメモ(上の5つの条件)
- いまの給料と、希望の下限の数字
- 入社できる日の候補
面談で示される条件の実例を読む
面談で示される条件を3つの型で読みます(実在の会社ではなく、よくある言い方の例です)。
| 面談での言い方 | 読み方 | その場で聞くこと |
|---|---|---|
| 「年収は380万円でお願いしたいと思っています。詳細は入社後の書類で」 | 内訳も書面の時期もわからない | 基本給と固定残業代の内訳、書面を返事の前にもらえるか |
| 「月給26万円、うち固定残業代は30時間分の5万円。超えた分は別途支給。試用期間3か月は同じ条件です」 | 必要なことはそろっている | 実際の残業の月平均と、配属先 |
| 「求人は25万円からでしたが、未経験なので22万円からでお願いします」 | 求人の下限より低い提示。理由の説明はある | いつ、どんな条件で求人の額に上がるか |
3つ目のように、求人の条件を変えて提示するときは、会社が変える内容を示すことになっています。説明がないまま下がっているなら、理由を聞いてから判断します。
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求人を紹介してもらう面談の答えで確かめること
基本給をその場で答えられるか
「だいたい」「あとで書類で」とはぐらかされるなら、内訳を知られたくない事情があるかもしれません。
固定残業代の3つがそろうか
金額・時間数・超えた分の支払いは、求人に書くことが求められている項目です。
書面をいつもらえるか
「内定の返事の前に、条件を書面でいただけますか」と聞きます。法律で書面にする項目なので、断られる理由はほとんどありません。
返事の期限に余裕があるか
その日のうちの返事を強く求められるなら、ほかと比べさせたくない事情があるかもしれません。
面談で聞きにくいことは、担当のエージェントが会社に確かめます
- 基本給と固定残業代の内訳、賞与の実績
- 試用期間中の給料と保険の扱い
- 返事の期限と入社日をずらせるか
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適職診断をする(無料)入社したあとにやること
面談で聞いた条件は、入社後に書面と実際の両方で確かめます。
聞いた話とちがうとき
まず面談のメモと労働条件通知書を持って、人事や上司に確かめます。示された条件が事実とちがう場合、働く人はすぐに契約を解除できると法律で決まっています。
| 確かめること | 何と比べるか |
|---|---|
| 基本給と固定残業代 | 面談のメモ、労働条件通知書、給与明細 |
| 実際の残業時間 | 面談で聞いた月平均と、自分の記録 |
| 配属先と試用期間の終わり | 面談で聞いた部署、労働条件通知書の期間 |
責任者
困ったときの相談先
聞いた条件と実際がちがう、書面をもらえない、といったときは、公的な窓口に無料で相談できます。
| 窓口 | 相談できること |
|---|---|
| 総合労働相談コーナー(各都道府県の労働局・労働基準監督署の中) | 働く条件のトラブル全般。会社との話し合いの手助け(あっせん)も |
| 労働基準監督署 | 労働条件を書面で示さない、残業代が払われないなど |
| 都道府県労働局(職業安定部) | 求人の内容と実際の条件が大きくちがうとき |
| ハローワーク | ハローワークの求人で、示された条件と実際がちがうとき |
相談には、求人の画面、面談のメモ、労働条件通知書、給与明細を持っていくと話が早く進みます。法律の判断が必要なことは、この記事では答えられません。
無料・メールで届きます入社前チェックシート(18項目)求人票8項目・面接6項目・内定後4項目。応募の前に、1枚で確認できます。 メールで受け取るまとめ:オファー面談は「聞いて、持ち帰る」
オファー面談で確かめること
- 基本給と手当の内訳
- 固定残業代の時間数・金額・超えた分の支払い
- 試用期間の長さと、その間の条件
- 働く場所と仕事の「変更の範囲」
- 入社日と、返事の期限
- 条件の書面を、返事の前にもらえるか
条件を具体的に答え、書面を先に渡し、持ち帰って考える時間をくれる会社は、入社のあとも約束を守る会社であることが多いものです。面談で聞いたことはメモに残し、労働条件通知書と見比べてから返事をしましょう。
相談無料・LINEでやり取り求人票の見方に迷ったら、聞いてみませんか気になる求人の条件を、こちらで調べたうえでご案内します。 LINEで無料相談するよくある質問
オファー面談とは何ですか?
内定を出した会社が、給料や働き方などの条件を説明し、内定者の質問に答える面談です。合否を決める場ではないので、具体的に聞いてかまいません。
オファー面談で落ちることはありますか?
ふつうは合否を決める場ではありません。ただし態度や言葉づかいは見られているので、聞きたいことはていねいに、理由をそえて聞きましょう。
給料の希望を伝えてもいいですか?
伝えてかまいません。「いまの給料が月25万円なので、同じ水準で」のように、理由と数字をそえて1回だけ伝えるのが基本です。
その場で返事を求められたら、どうすればいいですか?
条件を書面でもらってから返事をしたい、と伝えてかまいません。「○日までにお返事します」と期限を自分から示すと角が立ちません。
求人より低い給料を提示されました。
求人で示した条件を変えて契約するときは、会社は変える内容を示すことになっています。理由と、いつ求人の額に上がるのかを聞いてから判断しましょう。
「年収400万円」と言われました。何を聞けばいいですか?
基本給、固定残業代の時間数と金額、賞与が何か月分かを分けて聞きます。基本給が低い形だと、将来の賞与や手取りに差が出ます。
オファー面談がない会社は、よくない会社ですか?
そうとは限りません。内定の返事の前に労働条件通知書をもらい、わからないことをメールや電話で聞けば同じことができます。
面談で聞いた条件と、労働条件通知書がちがいました。
入社の前に、面談のメモを示して会社に確かめます。説明がないまま条件が下がっているなら、返事を見送る材料になります。
入社してから、面談で聞いた話とちがうと気づきました。
示された条件が事実とちがう場合、働く人はすぐに契約を解除できると法律で決まっています。会社に確かめ、解決しなければ総合労働相談コーナーに相談しましょう。
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