「シフト制」の正社員求人はやめとけ? 求人票の読み方と見送る線
「勤務時間:シフト制(実働8時間)」「休日:シフト制(月8〜9日)」。販売、飲食、介護、ホテル、コールセンターなど、お客さんが毎日来る仕事の正社員求人でよく見る書き方です。平日に休めるよさがある一方、シフトの決め方が会社まかせだと、休みが直前まで決まらない、連勤が続く、といったことが起こります。ここでは、国がシフト制について示している留意事項と、働く時間の決まりを整理し、1年の休みを計算で比べたうえで、求人票と面接で確かめることと「この条件なら見送る」線を示します。
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「シフト制」とは
シフト制は、1週間や1か月ごとに作るシフト表で、働く日と時間が決まる働き方です。曜日や時刻が毎週同じとは限らず、人によって休みの日もちがいます。
求人でよく見る書き方
| 書き方 | 読み方 |
|---|---|
| シフト制(実働8時間) | 何時から何時までの勤務があるかが書いていない |
| 早番 7:00〜16:00/遅番 13:00〜22:00 | 勤務の種類が書いてある。割合を聞く |
| 休日:シフト制(月8〜9日)、年間休日105日 | 月の休みの日数がわかる。連休がとれるかを聞く |
| 1か月単位の変形労働時間制 | 日によって長く働く日がある。1か月の合計で調整する |
責任者
法律と国の留意事項:「シフトによる」だけでは足りない
シフト制でも、働く時間と休日の決まりは同じです。原則は1日8時間・週40時間まで、休日は毎週1日か4週間で4日以上です。日によって長く働く日がある会社は、変形労働時間制という決まりを使い、一定の期間の平均で週40時間に収めます。
そのうえで国は、シフト制で働く人の働き方を守るために、会社が気をつけることをまとめています。
| 国の留意事項 | 内容 |
|---|---|
| 働く条件の示し方 | 労働条件通知書に「シフトによる」とだけ書くのでは足りない。基本の始業と終業の時刻を書くか、最初のシフト表を一緒に渡す |
| 休日 | 曜日が決まっていなくても、休日の決め方の基本的な考え方を示す |
| シフトの作り方 | 作るときに働く人の希望を聞くこと、シフト表をいつまでに知らせるかを決めておくことが考えられる |
| 決まったシフトの変更 | 一度決まった働く日や時間を変えるときは、会社と働く人の両方が合意して行う |
| 会社の都合で休ませたとき | 平均の賃金の60%以上の休業手当を払う |
出典:厚生労働省「いわゆる『シフト制』により就業する労働者の適切な雇用管理を行うための留意事項」(令和4年1月7日、その後改正)、労働基準法第26条・第32条・第32条の2・第32条の4・第35条。
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求人を紹介してもらう全国のデータ:週休2日と、1年の休みの日数
シフト制の求人は、休みを「月8日」「年間休日105日」のように日数で書くことが多くあります。国の調査では、何らかの形で週休2日制をとる会社は90.9%で、そのうち毎週必ず2日休める完全週休2日制は56.7%でした。
| 項目 | 全国の数字 |
|---|---|
| 年間休日の平均(会社) | 112.1日 |
| 年間休日の平均(働く人1人) | 116.4日 |
| 年次有給休暇の取得率(卸売業・小売業) | 60.6%(全体は65.3%) |
出典:厚生労働省「令和6年就労条件総合調査」(令和5年の状況)。
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計算で見る:月8日休みと、土日休みの差
シフト制の休みは、月の日数を12倍して1年の休みに直すと、ほかの求人と比べやすくなります(次の数字は計算の例です)。
| 休みの書き方 | 1年の休み | 土日祝休み(約120日)との差 |
|---|---|---|
| 月8日 | 8日×12か月=96日(+夏・冬の休みがあれば足す) | 約24日少ない |
| 月9日 | 9日×12か月=108日 | 約12日少ない |
| 月8〜9日、夏冬に5日ずつ | 96〜108日+10日=106〜118日 | 2〜14日少ない |
| 年間休日120日(シフト制) | 120日 | 同じくらい。曜日がちがうだけ |
計算で見えること
- 「月8日」と「月9日」で、1年に12日のちがいになる
- 夏や冬の休みがあるかで、合計が大きく変わる
- 年間休日が同じなら、シフト制でも休みの量は土日休みと変わらない
月の休みの数え方は、「4週6休」の記事や「年間休日105日」の記事でもくわしく扱っています。
なぜ「やめとけ」と言われるのか
シフト制は、平日に役所や病院へ行ける、混んでいない日に出かけられる、といったよさがあります。ただ、シフトの決め方が会社まかせになっていると、次のような声が出てきます。
| 入ってから聞く声 | 起きていること |
|---|---|
| 来月の休みが、前の週まで決まらない | シフト表を知らせる期限が決まっていない |
| 遅番のあと、翌朝すぐ早番 | 勤務と勤務のあいだの時間を考えずに組んでいる |
| 7連勤、8連勤がある | 連続して働く日数の目安がない |
| 決まった休みに「出てほしい」と言われる | 確定したシフトを、合意なしに変えている |
| 希望の休みが月1日しか通らない | 希望の聞き方や、通る日数の目安がない |
とくに4つ目は、国の留意事項でも両方の合意が必要とされている点です。人が少ない職場ほど起こりやすいので、「休日出勤あり」の記事もあわせて読んでおくと安心です。
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求人を紹介してもらう求人票の実例を読む
シフト制の書き方を、3つの型に分けて読みます(実在の会社の求人ではなく、よくある書き方の例です)。
| 求人票の書き方 | 読み方 | 面接で聞くこと |
|---|---|---|
| 勤務時間:シフトによる、休日:シフトによる | 時刻も休みの日数もわからない | 勤務の種類と時刻、月の休みの日数 |
| 早番7:00〜16:00・中番10:00〜19:00・遅番13:00〜22:00、月9日休み(希望休 月3日まで)、シフトは前月20日までに確定 | 時刻・休み・希望・確定の時期が書いてある | 遅番から早番に続く日があるか |
| 1か月単位の変形労働時間制(1日10時間勤務の日あり)、年間休日105日 | 長い日がある。休みは少なめ | 長い日の回数と、連休のとり方 |
2つ目のように、シフト表がいつ決まるかまで書いてある求人は、働く人の予定に気を配っている会社と読めます。
未経験歓迎希望に合う求人を、ご紹介します希望の職種と連絡先を入れるだけ。営業・事務・IT・施工管理などから、担当者がお探しします。 求人を紹介してもらう求人票と面接で確かめること
勤務の種類と時刻
早番・遅番などの種類、それぞれの時刻、割合を聞きます。
シフト表が決まる時期
来月のシフトがいつまでに決まるかを確かめます。
希望の休みと連休
希望の休みは月何日まで通るか、連休がとれるかを聞きます。
連勤の上限と、勤務のあいだの時間
何日まで続けて働くことがあるか、遅番の翌日に早番が入るかを聞きます。
聞きにくいシフトの実態は、担当のエージェントが会社に確かめます
- 配属先の月の休みの日数と、希望が通る割合
- シフトが決まる時期と、連勤の最大日数
- 決まったシフトの変更がどのくらいあるか
入社したあとにやること
シフト制では、決まったシフトと、実際に働いた日を自分で残しておくと、休みが減っていないかを確かめやすくなります。
| 確かめること | どこで見るか |
|---|---|
| 基本の時刻と休日の決め方 | 就業規則、労働条件通知書 |
| 変形労働時間制の期間と決まり | 就業規則、労使の協定 |
| 働いた時間と残業代 | 勤怠の記録、給与明細 |
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求人を紹介してもらう困ったときの相談先
シフトを一方的に減らされて給料が下がった、決まった休みに出勤を強いられる、法律で決まった休日がとれない、といったときは、公的な窓口に無料で相談できます。
| 窓口 | 相談できること |
|---|---|
| 総合労働相談コーナー(各都道府県の労働局・労働基準監督署の中) | シフトの決め方や変更のトラブル全般 |
| 労働基準監督署 | 休日がとれない、休業手当が払われないなど |
| 労働条件相談ほっとライン(厚生労働省の委託事業) | 夜や土日も電話で相談できる |
| ハローワーク | 求人票の内容と実際が大きくちがうとき |
相談には、シフト表の写真、労働条件通知書、出勤と退勤のメモ、給与明細を持っていくと話が早く進みます。法律の判断が必要なことは、この記事では答えられません。
無料・メールで届きます入社前チェックシート(18項目)求人票8項目・面接6項目・内定後4項目。応募の前に、1枚で確認できます。 メールで受け取るまとめ:シフト制は「決め方」が見える会社を選ぶ
「シフト制」の求人で見ること
- 勤務の種類と時刻、その割合
- 月の休みの日数と、1年の休みの合計
- シフト表が決まる時期と、希望の休みの通り方
- 連勤の上限と、遅番のあとの早番があるか
- 決まったシフトを変えるときの決まり
シフト制は、決め方のルールが書面で示され、休みの合計がほかと変わらない会社なら、平日に休めるよさを生かせる働き方です。言葉だけで決めず、1か月のシフト表を見せてもらえるかを聞いてみましょう。週の休みの数え方は「週休2日制」の記事もどうぞ。
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正社員でもシフト制はありますか?
あります。販売、飲食、介護、ホテル、コールセンターなど、毎日営業している仕事では、正社員もシフト制で働くことが多くあります。
労働条件通知書に「シフトによる」としか書いていません。
国の留意事項では、「シフトによる」とだけ書くのでは足りず、基本の始業と終業の時刻を書くか、最初のシフト表を一緒に渡すことが求められています。会社に確かめましょう。
決まったシフトを、会社が勝手に変えてもいいですか?
国の留意事項では、一度決まった働く日や時間を変えるときは、会社と働く人の両方が合意して行うようにとしています。
シフトを減らされて、給料が下がりました。
会社の都合で休ませた場合は、平均の賃金の60%以上の休業手当を払う決まりがあります。総合労働相談コーナーに相談できます。
シフト制で連勤は何日まで許されますか?
法律は、毎週1日か、4週間で4日以上の休日を求めています。4週4休の形では長い連勤になることもあるため、会社の連勤の上限を確かめましょう。
月8日休みは、1年で何日になりますか?
8日×12か月で96日です。夏や冬の休みがあれば、その日数を足して比べましょう。
全国の会社の年間休日は、平均で何日ですか?
会社の平均は112.1日、働く人1人あたりの平均は116.4日でした(令和6年就労条件総合調査)。
変形労働時間制とは何ですか?
日によって長く働く日と短い日をつくり、一定の期間の平均で週40時間に収める決まりです。就業規則や労使の協定で決めておく必要があります。
シフト制は未経験でも続けられますか?
続けている人は多くいます。最初の数か月は早番だけなど、慣れるまでの組み方をしてくれるかを聞くと安心です。
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